今宵、有岡は女の子になる【HSJ】

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涼介side



引っ込んでばかりじゃどんどんとられて行くばかり

…そうだ




涼「大ちゃん、お昼ご飯食べれそう?」

大「うんっ、食べるよ!」

涼「お腹治った?」

大「痛くなくなった!」




とびきりの笑顔でそういったので、もう一度オムライスを温めた

伊野ちゃんはずーっと本を読んでるばかり




涼「どうかな…」

大「山田これめっちゃうまいよ!!」

涼「まじ…?」

大「うん!!」




やっぱ可愛いな

本人気づいてるのか知らないけど、みんなニコニコしながら見てる




でも、ご飯が終わったらまた伊野ちゃんの方に行ってしまった

いや、伊野ちゃんが大ちゃんを連れて行った。そっちの方が正確かも

伊野ちゃんも大ちゃんに惚れたのかな…

…あの感じだとそうっぽいけどね…


俺ってば嫉妬してばかりじゃん





薮「山田ぁ? 何皿持ってぼーっとしてんの」

涼「ふぇっ!?((ﾊﾞﾘﾝｯｯｯ………っ…!…」

薮「っ…!…っと、大丈夫!?」





床にキラキラ輝くお皿の破片

俺の不注意で落としてしまったガラスは、そこらじゅう散らばってしまった




「大丈夫!?」

薮「大丈夫大丈夫。山田大丈夫?」

涼「う、んっ…」

薮「泣かないでよ〜…笑」




俺が悪いのに怪我したのは薮ちゃん

俺は何にも怪我してなかった

なのにふにゃっと笑って、慰めてくれた彼




大「山田も、薮くんも……大丈夫…?」

涼「んっ…大丈夫っ…」




俺、みっともない




光「薮おいで。って、血だらだらじゃねーか」

薮「そんなに痛くないもん」

光「強がんなって。とりあえず水で洗うか」






薮ちゃんは光くんに手当てされてる

裕翔、雄也、圭人、知念はガラスの破片を片付けてくれている

伊野ちゃんは大ちゃんといる


俺は立ち尽くしたままだった






慧「山田」

涼「…な、に…?」

慧「何じゃないよね。ちゃんと謝れって」

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