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如何して。 ページ4

Aside


「手前、真っ青だぞ?平気なのか?」


‥‥だぁぁぁれの所為だとお思いですか!あんたですよ!!

『え、ええ‥‥平気です。』
物理的に震えまくる喉を根性で震わせ、私は声を絞り出した。


「‥フラついてるし、震えてんじゃねぇか。一寸寄ってけよ。珈琲入れてやるから。」


何で優しいんですか!怖いわ!!(理不尽。)
『え、ええ‥‥では行かせていただきます、』

終始視線を合わせないように気を付けていると私の穴が空くほど見つめていた絨毯が遮られた。
青い瞳と不可抗力で視線を交わす。


‥‥‥え

「大丈夫か‥?肩貸すか?」

『へ‥ッ!!平気です‥!!!』私は条件反射で後ろにステップを踏み、床に踵を引っ掛けて転んだ。


「!!? だ‥ッ大丈夫かよ!?」

『‥‥大丈夫‥‥ッです』
強打した頭を抑えながら起き上がるとしゃがんでいる幹部。


『‥‥外套が汚れますよ‥、平気ですので、』
私は少し顔を顰めながら立ち上がった。

風邪でも引いているように痛む頭。

「ッて!おい‥!!」


フラついている私を見て心配して眉を顰める姿は思ってたよりも‥‥いい人、なのかもしれない。



その後幹部の執務室で珈琲を貰った。

「ブラック飲めねェんだな、」
『ノッ、ん゙んっ、飲めませんが。頑張ればきっといけます。』

「否、そんな無理強いはしねぇよ?安心しとけ」

安心できないし。もう此処に居る時点で獣の寝床に居る気分だし。


この人なんか偶に揶揄って来やがるし。
何なんだ此奴。

そのクセ何かこの空間が楽だし、恐怖通り越して苛立つ位だ。

ああヤダヤダ。



「処で、手前座んねぇのか?ソファーあんだろ」
『ええありますね。ご馳走様です。私は用があるのでこれで。』


さっと頭を下げて「そこ置いとけ」と言われた通りにカップを置いた。

「……なァ、手前この後暇か?」
用があるっつったの聞こえてねぇのかこの人。

『買い物に行く予定がありますので。』

「誰と?」

『ひ・と・り・で。』



「‥‥何を買いに?」

『食料品』



「荷物持ちしてやるよ」

『‥‥‥とても結構です。』

「お、じゃあ行くか。」
何故か立ち上がったこの人。結構ですを良い方に捉えたらしい。

『逆です逆。必要ありませんを優しく言ったんですよ!』

「聞こえねぇなァ」


上機嫌に私の前を歩き出す幹部。
これが本当の、私と幹部の日常の開始だった。

出会い方。→←怖い人がいた。



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 中原中也 , ポートマフィア   
作品ジャンル:恋愛
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暁月臨(プロフ) - はわわわわわわわわわわわわ、、、、、!!好き過ぎます、、、!l更新頑張ってください!!! (7月15日 3時) (レス) @page26 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - 駄作上手さん» 謝らないでください!図々しくてごめんなさい!他の投稿も頑張って下さい! (6月11日 20時) (レス) @page26 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
駄作上手(プロフ) - 落蕾さん» 返信遅れてすみません。申し訳ありませんが、今は他に書きかけも書きたいものもあるのですぐに出す予定はありません…ごめんなさい (6月11日 8時) (レス) id: eb19c5f4a9 (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - めっちゃコメントしてごめんなさい。続編出しませんか?めちゃくちゃ読みたいです (6月5日 23時) (レス) @page26 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - メルヘンワード、ツボに入った (6月5日 23時) (レス) @page21 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:駄作上手 | 作成日時:2023年1月22日 17時

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