旅行。4 ページ22
『幹部、チョロス食べません?』
「…んだよ、食いてェのか?」
世間話をしていた幹部が片眉をあげて此方を見る。
『ええ。私が食べるので幹部にも聞いておこうかと。』
「手前は?」
『シュガーですかね。王道が1番です。』
「……じゃ、ココアが旨そうだよな。」
『了解です。少しベンチなどでお待ちください。』
一礼して踵を返そうとした直後、肩に手が乗せられる。
「はぁ……手前なァ、こういうのは男が買ってくるモンなんだよ。察しろよ…ついでに。此処でも部下みてぇな対応すんじゃねェ。肩が凝る。」
わっざとらしく肩をほぐすような動作をしている。
だって部下だし。
「手前がベンチで待っていやがれ。買ってくるからよ。」と言うが否や幹部は私の行こうとした方向に身体を向け、歩き出した。
静かにベンチで待つこと、5分。
「ほら、買ってきたぜ。」
爽やかに笑う幹部の周りには多数の女の子。
見るからにギャルだ。
あれ?あの空間だけギャルゲー展開されてね??
「えっ!?めっちゃ美人いる!!めっちゃ美人!!見てこの人!」
うわっ飛び火した。
「うわっ!!マジじゃん!!え、この人彼女!?えっw絶対勝てないんですがぁーw」
「美男美女過ぎん!?ツーショ貰えませんか?」
『えっ、私のツーショ欲しがる人なんて…ッ⁉』
小声でボソボソと文句を言っていた最中、肩に手を回されて誘導されるように立ち上がった。
「悪ィな。此奴は今まであった事ねェ位に俺がゾッコンなんだ。他を当たってくれ。」
さりげなく頬に柔らかい感触があった。
「…え、」一人の驚いた声を初めに、キャァキャァと身を寄せ合って頬を染めて駆けて行った。
「…フッ、心臓バックバク、」
『あんたは耳まで赤いですよ。』
「あ?唇奪われたかったか?」ニコッとしてくる幹部を無視して、幹部の手を持ってシュガーのチュロスを一口。
シュガーというよりはグラニュー糖の大粒が付いていてサクサクとした食感がとても美味しい。
『美味しいですよ、幹部。』
「………手前…、最ッ低だな」
真っ赤な顔で言われても。
『説得力が有りませんし、なんなら幹部も今心音やばいですよ?』
「五月蝿えよ…!」
遊園地にいる時間は長かったにも関わらず、とても短く感じた。
其れに、なんか終始幹部を見つめてた気がする。
笑った顔とか揶揄われてムッとした顔とかが脳裏に焼き付いている。
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暁月臨(プロフ) - はわわわわわわわわわわわわ、、、、、!!好き過ぎます、、、!l更新頑張ってください!!! (7月15日 3時) (レス) @page26 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - 駄作上手さん» 謝らないでください!図々しくてごめんなさい!他の投稿も頑張って下さい! (6月11日 20時) (レス) @page26 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
駄作上手(プロフ) - 落蕾さん» 返信遅れてすみません。申し訳ありませんが、今は他に書きかけも書きたいものもあるのですぐに出す予定はありません…ごめんなさい (6月11日 8時) (レス) id: eb19c5f4a9 (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - めっちゃコメントしてごめんなさい。続編出しませんか?めちゃくちゃ読みたいです (6月5日 23時) (レス) @page26 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - メルヘンワード、ツボに入った (6月5日 23時) (レス) @page21 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:駄作上手 | 作成日時:2023年1月22日 17時