酔うな。3 ページ16
「あ〜‥‥悪い、手前
ピキッと来ることを言ってくれる。
『はぁ?殴りますよ?』
「ハッ、やってみろよ」
グイ、後ろに抱き寄せられた腰。
当然私の腰に回された逞しい腕。
「ほら。」
シャワー上がりの幹部の肌は熱を持っていて、シャツ越しに背中が密着する。
‥‥というか「させられている。」
「何も抵抗しなくて良いのかァ?」
‥‥良いでしょう。
私はIHコンロを止め、皿にさっと移した。
そして‥肘を曲げた儘、
無防備な幹部の腹に肘打ちをかました。
「う゛ッ‥‥!?手前‥!!」
反動で私を放した幹部は此方を恨めしそうに睨んでいる。
『何です?抵抗した迄ですが。』
私は二人分の皿を持ち上げながらテーブルに歩き出す。
『そんな巫山戯たこと抜かすと次からご飯当たりませんからね。』
「‥‥手前‥人の冷蔵庫使っといて‥‥。」
回復したらしく、私の向かい側に腰を下ろしながら幹部は言う。
『何言ってるんですか。私が買ってきた食材を使いましたよ。』
「はァ!?何で‥っていうかいつの間に行ったんだよ!??近くにコンビニなんかねェだろ!?」
『‥‥‥私の異能をお忘れで?』
‥‥‥嗚呼、と言いたげに目を丸くした幹部。
コレが幹部やってんのか。心配だなポートマフィア。
「今失礼なこと考えてんだろ。」
『いえいえ全く。』
「‥‥手前なァ‥あーんなに真っ赤になってた癖に。」
『私なら貴方の反撃を受けずに殴れることをお忘れずに。』
__黙った。
よっし勝ったぜ。
「うめぇ‥!!‥‥、なァ、毎日泊まんねぇか。」
『それを世間一般では同居と呼びますかね。厭です。』
「給料出すぞ。」
『困ってないんで。というより毎日酔っぱらいの世話なんて御免です。』
それから幹部の送迎車に乗せてもらい、同じ昇降機で別れる直前。
幹部はボソリと呟いた。
「‥‥禁酒しようかなァ‥」
取り敢えず無理でしょう。
予言しますよ。
まぁ、それから毎日泊まりのお誘いが来るようになってしまった。
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暁月臨(プロフ) - はわわわわわわわわわわわわ、、、、、!!好き過ぎます、、、!l更新頑張ってください!!! (7月15日 3時) (レス) @page26 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - 駄作上手さん» 謝らないでください!図々しくてごめんなさい!他の投稿も頑張って下さい! (6月11日 20時) (レス) @page26 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
駄作上手(プロフ) - 落蕾さん» 返信遅れてすみません。申し訳ありませんが、今は他に書きかけも書きたいものもあるのですぐに出す予定はありません…ごめんなさい (6月11日 8時) (レス) id: eb19c5f4a9 (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - めっちゃコメントしてごめんなさい。続編出しませんか?めちゃくちゃ読みたいです (6月5日 23時) (レス) @page26 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - メルヘンワード、ツボに入った (6月5日 23時) (レス) @page21 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:駄作上手 | 作成日時:2023年1月22日 17時