【銀魂】記憶喪失中の舞姫は働く万事屋を営業中！ (ページ36)

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「あ、銀時！！」

屯所に戻ると、門の前には腕を組んだ十四郎と
銀髪の男…銀時が並んで待っていた。
その傍らには銀時愛用のスクーターもある。

「あー、飯に誘おうと思って来たんだけど何食いたい？」

彼は、見かけたことのない薄ピンクのヘルメットを差し出しながら、優しげな口調で日向に話しかける。

「んー…お昼はお蕎麦だからお米が食べたい！」

ドアを開けてパトカーから飛び降り、ヘルメットを受け取りながら日向は言う。

流石は能天気。目先の幸福に弱い。

笑顔の戻った彼女に十四郎達は顔を見合わせ安堵の表情を浮かべた。

「旦那の運転は信用なりやせんから、ちゃんと被らねェと危ねェですぜ」

スクーターに跨ってはしゃぐ日向の手から、彼女に続いてパトカーを降りた総悟がヘルメットを取る。
それを被せてから、ポンとヘルメット越しに手を置いた。

「……頼むぞ」

十四郎は小声で銀時に耳打ちする。

(……憎めない愛され系、って奴かねぇ…)

彼は内心で笑いながら、応。と返した。

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