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12、ひとり ページ13
『…。良く寝た…。』
目が覚めるといつもの部屋にいた。
部屋はまだ少し暗い。
急いで周りを見渡せばさっきよりもとても静かだ。
『皆んな…いないの…？』
「ん？目覚めた？」
『雪…。』
声のした方を見れば自分の部屋に置いているソファーに雪はいつも通り寝転がっていた。
『皆んなは…』
「帰らしたよ。時間も時間だし。そうそう、伝言預かってるよ。」
他の3人からの伝言を聞いて空っぽになった自分の心は少し埋まった。
また、捨てられたんじゃないかって思ってしまう。
そんなことするような子達じゃないのに。
『雪は帰らん？』
「私はまだここにいる。」
『ほんまに？』
「本当に。」
『うちをひとりにせーへん？』
「しないよ。ほら、早く寝な。」
その言葉を聞いた私は静かにまた目を閉じた。
「…。おやすみ、A。」
私は…ひとりが嫌いだ。
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作者名：凛 | 作成日時：2021年9月24日 20時
