オレだけがハッピーエンド【東雲彰人】 (ページ11)

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傷が11こページ11

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先輩がフェンスの下の段差に座ったからオレも隣に座ろうと移動する

…いや、しようとした

「東雲くんはこっち」

「え、あっ」

掴まれたままだった腕を引っ張られ座らせられたのは先輩の足の間

…なんか恥ずい

「なんかバランス悪…私も下降りるか前行って」

「いだっ」

軽く蹴られ前に行くがその蹴りが割と痛い

思わず声に出てしまう

先輩の気悪くしてねえかな…どんどん不安になってくる

「東雲くんやっぱ弱」

「スミマセン…」

笑いながら頭を撫でられるよかった…

さっきチャイムが鳴っていたから
やっぱりサボるために連れてこられたんだろうな

他にも誘う人は沢山いるはずなのに、その中からオレを選んでもらえたのが嬉しくて頬が緩む

暫くそのままでいると、天気の良さと先輩の暖かさで少し眠くなってくる

今寝たらきっと起きるのは昼休みの終わり頃か…
てか寝たらきっと先輩、起こさないでそのまま置いてくよな

それは嫌だとは思っても、瞼はどんどん下がってくる

「…東雲くん起きてる？おーい、東雲くんてば」

「っぶな、起きてます、起きてますから！」

体を思いっきり揺らされ横に倒れかける

首がガクンガクンなるもんだから一気に目が覚めた

「東雲くん寝るのはいいけどこの姿勢は体痛めるから寝ちゃダメ！はい特別に膝枕したげる！」

「…えﾞ」

横にずれてたかと思うとバッと手を広げられる

膝枕…先輩の、ひざまくら

オレが、先輩の足に…

「…早くしろよ東雲」

「はひ…」

圧に負けて恐る恐る寝転がる

なんというか…罪悪感がすげえ

先輩は良い子だね、と言いながら頭を撫でる

滅茶苦茶に子供扱いされてんな…

でもそれが心地良くてまた眠気が来る

起きたときまだ、先輩居るといいな…