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｢私が重いんじゃなくて廉の力が無いだけ｣
｢そんな事ばっか言ってるから彼氏できないんやで｣
｢いないんじゃなくて作らないの｣
｢あーはいはい。
モテないやつはみんなそう言うねん｣
｢廉だって彼女いないじゃん！｣
ぎゃあぎゃあ言い合いながら階段を降りていくと、おばさんが顔を出した。
｢あんた達もう少し静かに...って、廉！
女の子になにやってるん｣
おばさんは私と廉の姿を目にすると、ぎょっとした表情で近づいてきた。
｢Aちゃんは女の子なんやから、もう少しちゃんとした抱き方ってもんがあるやろ｣
注意してくるおばさんの言葉など聞く耳持たず。
そのまま足でお風呂場のドアを開ける廉。
けどそれを見て黙っているおばさんじゃない。
｢足癖が悪い！全く、誰に似たん｣
｢あーはいはい。
分かったからおかんはあっち行っといてや。
ほら、お前はとっとと洗ってき｣
降ろしてもらった場所は浴室。
ほんっとに潔癖なんだから。
後ろにいるおばさんも呆れて言葉が出ない様子。
｢ホンマにごめんな。
よかったら今日は夕飯食べてき。
美優ちゃんには連絡しておくから｣
美優ちゃんっていうのは、私のお母さんの名前。
｢ありがとうございます｣
おばさんは料理上手。
それを食べられると思ったら嫌な気持ちなんて一瞬で吹き飛んだ。
だから単純やなって馬鹿にしてくる廉のことも、寛大な心でスルーしてあげた。
おばさんを見送ってから、壁に寄りかかって暇そうにしている廉の方を向く。
｢入ってくるから部屋戻ってていいよ。
それと、さっきの言葉の付け足し。
私だって告白されたことくらいあります｣
また何か文句言われる前に浴室のドアを閉める。
けどその直後、
｢はぁ！？｣
素っ頓狂な声が聞こえてきた。
そして同時にガンガンとドアを叩く音もする。
｢そんな話聞いたことないんやけど。
どこのどいつにされたん？
1回出てきて説明しろや｣
｢なんで廉に話さなきゃいけないの｣
｢そんなん気になるからに決まってるやん｣
だから何で、と聞こうとした時だった。
ドアを叩く音を聞き付けて、おばさんがやってきた。
｢廉｣
料理の最中だったのだろう。
おばさんの手にはお玉が握られている。
身の危険を感じたのか、廉は浴室のドアを開けて私の背後に隠れてきた。
｢なに馬鹿なことしてるん。ほら！行くで！！｣
おばさんは廉の手を掴むと、問答無用とばかりに連行していく。
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Sakura(プロフ) - Ren_ymd.さん» Ren_ymd.さん。コメントありがとうございます！はい！！ (2019年9月15日 21時) (
レス) id: 526275f0cc (このIDを非表示/違反報告)
Ren_ymd.(プロフ) - 面白かったです！続きとても楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年8月15日 16時) (レス) id: 5da2d93ad2 (このIDを非表示/違反報告)
Sakura(プロフ) - kingkokoaさん» Kingkokoaさん。コメントありがとうございます！そう言って貰えると凄く嬉しいです（笑） (2019年8月10日 10時) (レス) id: 526275f0cc (このIDを非表示/違反報告)
kingkokoa - 面白かったし見ててキュンキュンしまくりですっ (2019年8月6日 14時) (レス) id: 9edbb6a4b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sakura | 作成日時：2019年8月3日 23時
