検索窓
今日:2 hit、昨日:46 hit、合計:22,684 hit

ページ8

「ご、ごめんなさい!!」


慌てて頭を下げて謝る。うさぎちゃんは怖かったのか、私の後ろに隠れながら謝っていた。


声からして男性。多分、学生くらいだと思う。スタッフというより、出演者だろうか。
顔を上げると、その人はベンチに横たわっていたらしい。どうりで声を掛けられるまで気づかなかったわけだ。


でもこの人、どこかで...


長い黒髪に、強い輝き。間違いなく、私は彼に会っている。
この星の輝きは、確か...


「お前、あの時の...」


彼も同じで、私に見覚えがあるらしい。むしろ彼の方がどこで会ったのかまではっきり覚えているようだ。


「空港で...」


空港...あ!


「もしかして、女の子たちに囲まれてた...」

「思い出してくれたんだ」


良かったと、ほほ笑む男性。
男性からは、あの時と同じ強い星の輝きを感じた。

その輝きに惹かれるように、男性を見つめる。あの時と同じように視線が重なる。



その一部始終を、後ろからジーッと見ているのはうさぎだ。

まずうさぎは、Aを見る。

見つめるAちゃん。珍しく男の人に興味がある様子。

次に、男性の方を向く。

知り合いらしいだれか。こちらもまたお熱い視線をAちゃんに向けている。


ぐるぐるとうさぎのなかで幾つかの過程が浮かぶ。そして、その中からより現実的な線を見つけると、うさぎは二人の視線を遮るように間に割って入った。
そのままAをかばうように背中に隠し、威嚇する。


「どちら様かは存じ上げませんけどね、Aちゃんはダメよ!確かに可愛いし頭もいいし、優しい子よ。でもね、Aちゃんに下心をもって近づいたらはるかさん達が黙ってないんだから!」


ナンパダメ、絶対。
と言いたげなうさぎに、Aが咄嗟にそれは違うというが、聞く耳もたずだ。

.→←.



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (42 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
194人がお気に入り
設定タグ:美少女戦士セーラームーン , 星野光   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:SHION* | 作成日時:2022年10月20日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。