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尚大side
『ふぅ…』
ベットに横になる俺の横で、ベットの上にタバコを吸いながらスマホを眺めるAを見ていると、“女はやると好きになって男はやると冷める”なんてのは嘘だと思う。
Aとそういう関係を持つようになったのはもうどのくはい前の事だっただろう。
同じグループのメンバーの渉から付き合ってる相手がいるって言われて紹介されたのがきっかけ。
その時に連絡先を交換して、たまたま街で会って…
なんでこうなったのかは正直もうあまり覚えてない。
渉に対する罪悪感もあるけれど、それ以上に自分がAに惹かれている。
『尚大〜?どうしたの?
当たったらやけどしちゃうし危ないよ』
後ろから抱きしめてみれば、チラッとこっちを見てそんなことを言う。
一緒にいる時くらいもう少しこっちを見てくれてもいいのに。
尚大「今日は何時に帰るの?」
『えー帰って欲しいの?』
尚大「どっちでもいいよ。
明日は仕事ないし。」
そんなの嘘で、本当は今日は帰らないで欲しい。
そんな思いが届いたのか、吸い終わったタバコを灰皿に擦り付けながらAはこう言った。
『尚大はツンデレだね〜
尚大の服貸して』
服を貸してと言うのは泊まるよっていうAなりの言葉。
尚大「これでいい?」
『うん、ありがと〜シャワー浴びてくるね』
泊まる時はいつも俺の服を着て寝るA。
寝巻きくらい置いていけばとか、買ってこようかと言ってもこうやって着るのが好きだと言われ断られた。
多分それは嘘で、Aなりに証拠を残さないようにしているように思えた。
でも少し詰めが甘いのがAで、俺は吸わないタバコの灰皿は置いていたり、自分の好きなアイスはたくさん冷凍庫に入れてたりする。
自分のものになればいいのにとも思うけど、渉から惚気話を聞いてる限りはそんな気配は一切なかった。
どんな形でもAの隣に居ていられればそれで良かった。
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作者名:sina | 作成日時:2022年7月11日 2時