孤児の俺と金持ちの彼奴。【BL】

お金が20枚 ページ20

そして今に至る。





俺はどうすればいいのだろうか。



羽澄君と喋ったのは俺が覚えている限り、今日が初めてだし。断る理由なんて幾つでもあった。


それなのに なんでだろう。すぐに断れなかった。今まで女子に告白されたらすぐに断る事ができたのに。









...たぶん、告白の時に震えていたから。




なんか目に見えて一生懸命俺に告白してくれてんだなってわかった。

それに、そんな姿がなんか愛おしく感じた。



なんでだろう。



よくよく考えてみると男が男に告白するなら、嫌われるとか 理解されない覚悟とかもしていたのではないだろうか。




だからこそ、無意識の内に受け止めてしまったのかもしれない。


それに俺は羽澄君が告白してくれて“嬉しい”と思った。



ここまで考えると、もう告白の返事を適当に返していいわけ無い。

ちゃんと考えてから返事を出さなければ。


そういう答えが生まれた。





そんな事を考えていると、なんだか熱くてパタパタと手で顔を仰いだ。


もう一度あの事を思い出すと照れ臭くて、なんだか変な気持ちになる。でもいい気分だ。













、





京介に嘘をついてしまった事はまだどうすればいいかわからない。


とりあえず今は隠し通すしか無い。




だって俺、京介に嫌われたく無いし ずっと一緒にいたいから。

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