【ＢＬ】壊れた人形 (ページ15)

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朝ごはんを黙々と食べすすめている。

前の席には優が作り笑いといってもいいほどの貼り付けた笑いで、僕がご飯を食べているのを見ている。

気まずい。そこまで見られると変な汗をかいてしまう。

しかも右隣には蓮。僕の頭の中では変人でしかない人だ。

「美味しい？」

僕の視線に気がついたのか、優が僕に問いかけた。

小さく頷くとさらに笑顔になった。笑顔すぎて顔が怖い。

「ごちそうさまでした……」

優に向かって手を合わせる。目も合わせたくない。

主人が異端だったのか、優と蓮が異端なのか。よく分からないな。

席を立って部屋に行こうとすると、背後から優が付いてくる。

一体全体何なんだろう。

「何ですか」

「いや、何でもないよ」

僕の質問に優しい笑顔で返す。それすらも狂気を感じる。

やっぱりこの兄弟は狂気的だ。

部屋に急いで戻り、扉を閉める。
優はついて来なかったけど、この部屋には鍵がないからいざという時に力負けするんだよなぁ。

まあ、一番はそんなことが来なければいい話なんだけど。