下見…その二〜キッド〜 ページ12
キィ、と思いの外すんなり扉は開いた。
人の気配はなく、長い廊下が続いている。
目の前に広がるのは古い文庫本や雑誌、絵本、紙芝居などだった。修復用だろう。
それらの間をすり抜けて、快斗はまたドアを見つける。
そこは《潜書室》とかかれた札のあるドアだった。
快斗「処分したりする為の本を置いとくとかか……?」
の割に、綺麗な本が並んでいる。
そう思いつつ、静かに足を進めて本棚の角を曲がる。
快斗「なんだ………これ……⁈」
赤黒い紐でグルグル巻きにされた、《黒い本》。題名はその黒さで全く見えず、なんの本なのかさえもわからない。
?「何をしているんですか?」
突然の声に肩を跳ねらせて恐る恐る振り返る。まるで……キッドのコスプレをしているのか、服装がやけに似ていて、派手である。
?「あ?誰だお前。」
?「志賀、その人知ってるの?」
?「武者さん、志賀くん、次は《あらくれ》に潜書だそうだよ…って、誰だい?」
その人の陰から3人の青年が現れる。白馬の王子さま、と言った比喩が一番似合うだろう。
図書館では絶対にしないような格好である。彼らは一体何者なんだ?と、快斗は観察する。
しかし、彼らの共通点は快斗を見透かすような目をしていたからだ。只者じゃない、と直感する。
『貴方、誰ですか?』
快斗「_______⁈」
いつの間に。
気づけば背後を取られていた。
カウンターの司書である。
その微笑みは掴み所がなく、恐怖さえも感じる威圧感である。
取り敢えず、自分の疑いを晴らしておきたい…‼
快斗「あー…えっと、すみません。芥雲快晴(からくもかいせい)と申します。初めて来たので、道とかがよく分からなくて…。」
そう言って気弱ぶる。
『そうですか。扉には関係者以外たちりい禁止と書いてあったはずなので、それを見逃したのでしょう。《元の》フロアへご案内します。』
淡々と告げ、快斗…いや、快晴は司書についていった。
ラッキーアイテム
ヘアピン
ラッキー文豪
有島武郎
40人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ドス君ゴゴ君荷風さん信者(たこといか) - コルセットさん» コメ返しありがとうございます!もはや地中ってwずっと応援しますよ! (2019年5月15日 19時) (レス) id: 0e478908d2 (このIDを非表示/違反報告)
コルセット(プロフ) - ドス君ゴゴ君荷風さん信者(たこといか)さん» ああああああありがとうございます(土下座)感謝いたします(地面が凹むほど土下座)これからもよろしくお願いいたします(もはや地中) (2019年5月13日 22時) (レス) id: b16559c89e (このIDを非表示/違反報告)
ドス君ゴゴ君荷風さん信者(たこといか) - ひゃああああ!好きですうううぅ!更新頑張って下さい、応援してます! (2019年5月11日 22時) (レス) id: 0e478908d2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:コルセット | 作成日時:2019年4月16日 15時