漆話 ページ16
更衣室から数分もしない内に無事に食堂に着くことが出来た。ここの食堂は城内の中でも大きい部屋で最大で1000人座ることが出来るが、個人で食べる人もいるのでここの席が全て埋ることはないらしい。
中に入れば、合格通知をされた人達が雑談をしていた。中心に近ずけば声をかけられた。
「ねえ、君」
「はい？」
「その服って」
「ああ、シャオロンが…じゃなくて、シャオロンさんに渡されました」
「シャオちゃんが…って事は君がAくんかな？」
顔を上げてよく見れば、声をかけた人物は白い軍服に軍刀を身につけており赤いバツが書かれたマスクをしていた。
「もしかしてひとらんらんさんでしょうか？」
「そう。誰かから聞いたの？」
「はい。グルッペン様とトントンさんから…」
「そうなんだ。その刀は君の？」
「はい。父の形見です。極東の出身で祖父から受け継いだ物だと伺っております」
「そう。僕も極東出身なんだ。良かったら仲良くしてくれる？」
「はい。こんな僕でよければ」
「んじゃ、改めて俺はひとらんらん。周りからはゲトちゃんとかひとらんとか呼ばれてる」
「では、ひとらんさんとお呼びしますね。僕は知っての通りAといいます」
「うん。よろしくね」
ひとらんさんとも仲良くなれたし、後見てない幹部はロボロとエーミールさん、オスマンさんとあと謎の1人だけか。
「所で、この軍服は一体なんでしょうか？周りの者とは大分デザインが違いますが…？」
「敬語は舐められない程度に砕いていいよ。軍服についてはマンちゃんが持ってきた奴だったからなんだけど…シャオちゃんから聞いてない？」
「はい。一言も…」
「それ、グルッペンがいずれ幹部になるやつだからって丁度マンちゃんが日本の外交の時に頼んだ奴だよ？」
「えっ！？そんな話1度も聞かされてないんですけど！？」
「うーん。グルちゃんの事だしいずれ囲うつもりだったんだろうね」
「でも、それってトントンさんには言ってないんですよね？」
「うん。でもどうし…あー、そういう事ね」
「はい。多分お怒りになるなーと思いまして」
「絶対怒ると思うけど、Aくんはそれでいいの？」
「幹部候補のことですか？それに関してはまあ、特に無いですけど、11の子供を幹部候補って言うのは他の国に舐められるんじゃないかなと」
「あー、大丈夫じゃない？ウチの国は実力主義だし
…軍も実力があれば誰だって入れるわけだし」
その後「時間だから、また後でね」と言ってどこかへ行ってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 386人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
緋咲朱音(プロフ) - のら猫さん» コメントありがとうございます。天の声から天声→テンセイって感じですね〜 (2020年4月29日 2時) (
レス) id: 2e4c6d8cbb (このIDを非表示/違反報告)
のら猫 - 面白くて好きな作品です！もしかしてですが、ロボロのテンセイは天声からですか？もう出てるかも知れませんが。違ったらごめんなさい (2020年4月28日 3時) (レス) id: bffbd9afc8 (このIDを非表示/違反報告)
緋咲朱音(プロフ) - ケト。さん» コメントありがとうございます！ケト。さんの言う通り嗤うマネキンが題名やプロットの元ですね。まあ、関係無くなりつつありますけどね。一応、その歌の要素も取り入れて書きたいと思ってますので、随時更新をお待ちください。 (2019年3月14日 9時) (レス) id: b92b6f4b64 (このIDを非表示/違反報告)
ケト。(プロフ) - すごい面白いです……！更新楽しみです！思ったのですが、GUMIちゃんの嗤うマネキンって曲が元なんですか？違ったらごめんなさい！ (2019年3月13日 18時) (レス) id: 522e4f0622 (このIDを非表示/違反報告)
緋咲朱音(プロフ) - ロアさん» コメントありがとうございます。ネタが思いつく限りは頑張りたいと思います。続編が行くまでは頑張りたいと思いますので、これからもこの作品をよろしくお願いします。 (2019年3月13日 9時) (レス) id: b92b6f4b64 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：緋咲朱音 | 作成日時：2018年11月19日 21時
