【イナイレ】どうか幸せに。3【佐久間次郎】 (ページ10)

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10.　影は断ち切れない2(佐久間視点) ページ10

鬼道と一緒に土産物屋をまわっている時だった。

突然立向井が随分焦っている様子でこちらに駆け寄ってくる。

そして『不動先輩と影山が一緒に居た』という衝撃の報告…

すぐに不動に確認を…と思ったが居場所が分からないのならどうしようもない。

幸運にもAの連絡先を知っていた俺は鬼道の頼みもありすぐに確認を取ったわけだ。

Aの元へ行った俺は即座に影山と不動の関係について問いただす。

しかしAが答えを言う前に鬼道が口を開いた。

「落ち着け佐久間……。何も知らない。そうだな？A。
　なに、その表情を見ればすぐに分かるさ。」

その言葉に冷静になる。

Aは不安の表情を浮かべていた、何が何だか分からない。

言葉にせずとも戸惑っているのがわかった。

「悪い、俺も気が動転していてな…。
　頼む、なんでもいいから教えてくれないか？些細なことでも良いんだ。
　ここ最近、不動の行動や態度に何か変化は無かったか？」

深呼吸をし、一度冷静になる。

そしてAが落ち着くよう、ベンチに座るよう促し静かに問いかけた。

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少し時間が経ち、Aが落ち着きを取り戻す。

そして少しずつ語り始めた。

「初日の自由時間、一緒に観光してたのに急に血相変えてどっか行っちゃったんだ。
　考えたくないけど、もしあの時影山を見つけたのだとしたら…色々辻褄が合うっつーか…。
何してたんだって聞いても私には言えないみたいだったし。」

確かにあの時急にすること思い出したとどこかに行ってしまった…と言っていた。

矛盾点もない、この言葉には偽りはないだろう。

Aには関係ないのか…と少し安心してしまう。

だが立向井の見間違いでなければ…影山の脅威がなくなったわけではない。

不動に確認をしなければ――。