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17. 和解?(鬼道視点) ページ21

円堂たちと雑談をした後、自室へ戻ろうとしている時だった。


廊下で話をする飛鷹とAを見かける。


珍しいな…と思いつつ、特に気に留めず自室へ向かう。


しかし丁度話し終わったらしいAに後ろから呼び止められた。


「きーどぉくん、ちょ〜っとはなそうよ」


そう言って肩に腕を回される。


「……なんかいつもと性格違わないか?」


普段ならこんなこと絶対に言わないだろう。


とてつもない違和感を感じ、若干恐怖する。


「べっつに、いつも通りですけどぉ?」


白々しくそう言うと半ば無理やり談話スペースまで連れてこられた。


隣同士にソファに座る。


何故俺をわざわざ呼び止めたのだろう…警戒しつつAの方を見る。


沢山泣いていたせいかAの目は少し充血していた。


俺が見ていることに気が付くとニヤリと笑い仕返しをするように見つめてくる。


……Aの…いや、こいつらの目は苦手だ。


深い緑の瞳に見つめられると気持ちの内を全て見透かされているのでは…と怖くなる。


影山がこの兄妹にエイリア石を託したのも納得だ。


思わず視線を逸らしてしまう。


するとAは眉を下げ困ったような笑みを浮かべる。


「別に取って喰いやしねーよっそんなビビんな。
 ただ……お前にお礼言いたくて。」


そう言って照れ臭そうに頬を掻く。


想定外の言葉に驚く。


てっきり『お前が素直に兄ちゃんに従っていたら――』とでも言われると思っていた。


思わず呆然としてしまう。


「ンだよそのツラ。私だって認めたくねーけど……
 今日の試合はお前の協力ナシじゃ勝てなかっただろ?
 私らのこと信用してねェし。なのに…」


想像もしていなかった素直な言葉。


春奈が前に言っていた『凄くいい子』という言葉…


当時の俺は信じ難かったが……この姿を見ると信じてしまいそうになる。


「それは……、不動も同じだろう。
 それに、あいつを信じることができたのはお前のお陰だ。」


続く。

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設定タグ:イナズマイレブン , 不動明王   
作品ジャンル:アニメ
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リリィ(プロフ) - Kariaさん» コメントありがとうございます、本当に嬉しくて何度も何度も読み返してはニヤニヤしてしまいました。とても励みになります! (2022年3月29日 1時) (レス) id: 5fb9ab7224 (このIDを非表示/違反報告)
Karia(プロフ) - この作品は、今までに見たイナイレの夢小説の中でもトップに入るぐらい好きです。素敵な作品を生み出してくれてありがとうございます! (2022年3月26日 22時) (レス) @page5 id: 03658bccca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2022年3月22日 16時

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