14. 勝ちたい2(鬼道視点) ページ18
後半戦の試合を見ながら、自分が下げられた理由を探る。
……ふと、Aに昨日言われた言葉を思い出した。
『兄ちゃんはちゃんとみんなの動きを見て計算して動いてる。』
一旦、あいつへの主観的な感情を捨て、あくまで客観的にプレーを見る。
アイツの動きは一見粗暴なプレーに見える…が正確だ。
敵の動きを熟知して相手が嫌がるような動きをしている。
まさかあいつ、ずっとベンチで敵の動きの癖を観察していたのか?
なるほど……、Aの言う通り、確かにあいつは―――。
その時、春奈の驚いた声が聞こえる。
驚いて視線を移すと、Aの手のひらから血が滴っていた。
焦っているマネージャー達と対照的にAは動じず…というより、気にしてすらいない。
ただじっと試合を見つめていた。焦っているのか瞳が揺らぎ肩が揺れている。
俺は今まで不動に対して何を企んでいるんだと疑っていた、信じられずにいた。
だが……勝ちたいんだ、勝ち進んで世界一になりたいんだ。その気持ちはきっと一緒なんだろう。
立ち上がり、監督の前に立つ。
「……不動の事…分かってきました。」
そう伝えると監督は静かに頷いた。
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リリィ(プロフ) - Kariaさん» コメントありがとうございます、本当に嬉しくて何度も何度も読み返してはニヤニヤしてしまいました。とても励みになります! (2022年3月29日 1時) (レス) id: 5fb9ab7224 (このIDを非表示/違反報告)
Karia(プロフ) - この作品は、今までに見たイナイレの夢小説の中でもトップに入るぐらい好きです。素敵な作品を生み出してくれてありがとうございます! (2022年3月26日 22時) (レス) @page5 id: 03658bccca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リリィ | 作成日時:2022年3月22日 16時