1話 ページ3
Aside
昔から、世間のヒーロー像はオールマイトだった。
けれど私のヒーローは兄さん、イレイザーヘッドだった。
兄さんのようになるべく、私はひたむきに鍛錬してきた。捕縛布の扱い、個性の使い方、使いすぎによる副作用の緩和。色々頑張ってきたんだ。
今日発揮しなければ、どこで発揮できると言うんだ。
私は握りこぶしを作り、入試会場の門をくぐった。
説明会場ではひざし兄が説明していた。色々とダダ滑りしていたけど。チラッと目が合うとニッッと笑って、口パクで"がんばれよ"と言ってくれた。
どう返したらいいか分からなくて手を振ったら満足そうにしてほかの人の方に向き直った。
色んな人に期待されてきたんだ、ここでやるんだ。
実習試験会場には何か一つ持ち込みをしていいという条件があったため捕縛布を迷わず持ってきた。本物の
…こういうテストって対人間に強いとされる個性の人が使えないから、全く…合理的に欠く。
「はい！スタート！」
そう言われると捕縛布を巻き付け移動を始める。
「どうした！実戦にカウントダウンなんざねェんだよ！走れ走れ！賽は投げられてんぞ！」
先頭は私だけ。今がチャンス。
ー標的ホソク。ぶっコロす!!ー
曲がり角から同時に3体出てきた仮想敵左の1体に捕縛布を巻き付けて、2体が居る右に走る。ちょうどいい所まで行くと捕縛布を離す。
ﾄﾞｺﾞｫﾝ
後ろから爆発音と熱風が来る。狙い通りに行った…！
このままやるぞ…
順調に敵を倒していく。パワー系じゃないから一体一体に時間がかかって仕方がない。
どうしよう、と思っていると紫髪の男の子が仮想敵の前で立ちすくんでいた。
『ｯ!』
咄嗟に捕縛布を巻き付け建物の上に立っていた自分の方に手繰り寄せる。
『大丈夫？』
「…あ、あぁ…」
腰を抜かしたようにそこに座り込んだ彼。
『……
「…！」
『分かるよ、私もそうだから』
そう言って仮想敵の頭上へと飛び捕縛布を巻き付け、建物の上に戻る。固くなった捕縛布をぎゅ、と握りしめて重たいけどバク宙をすると仮想敵も同じように回って墜落した。
「…すごい…」
彼からふと出た言葉が少し嬉しくて
『…兄さんから教えてもらったものなの。…いつかまた会えるよ』
少し染まった頬を隠すように捕縛布を上にあげながら移動した。
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ノト(プロフ) - 舞さん» 長らくお待たせいたしました。応援のコメントありがとうございます。これからもちょこちょこ程度にはなりますが更新して行きます。 (10月30日 10時) (
レス) @page23 id: 6f15257df8 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新ありがとうございます^_^ (10月22日 19時) (レス) @page23 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください！応援してます^_^ (2023年1月16日 15時) (レス) @page22 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
ノト(プロフ) - アニメ好き╰(*´︶`*)╯さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです！これからもゆるりと頑張っていきます！ (2022年12月31日 1時) (レス) @page20 id: 6f15257df8 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ好き╰(*´︶`*)╯ - 相澤先生推しなので最高でしたぁ(^-^)更新頑張れ👍応援してるで (2022年12月27日 21時) (レス) @page20 id: 28b6081af3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノト | 作成日時：2022年11月18日 2時
