34話 ページ37
Aside
色々終わって食堂にたどり着いたは良いものの、少し人が多すぎて断念した。
今日はキャットフードでいいや…
そう思って仮眠室に逃げ込む。
すると、ちょこんと座ってお弁当を嗜んでいる俊典さんの姿があった。
…なんだか最近俊典さんとばっか話してる気がする。
『おじゃまします』
「お、Aくん。どうしたの？」
『ちょっと、人酔いです』
「なるほどね、おいで」
穏やかに微笑んだ俊典さんを横目に徐にキャットフードを取り出すと、少し後ろから圧が掛かる。
「…あのね、Aくん」
『…はい』
「……お弁当作りすぎちゃったから一緒に食べよ？」
正直驚いた。今までの俊典さんだったら絶対怒ってたのに。…私が怒ってる理由、気付いてるから言わないでくれたのかな。
『…食べ、ます』
そういうと満足そうに笑って隣に座ることを促した俊典さん。言われるがままに隣に座るとお弁当を取りだして渡された。
『…ホントにこれ作りすぎただけですか？』
「え"」
そう言って肩を揺らす俊典さんは分かりやすい。
「…ハハ、元々Aくんと一緒に食べるために作ったんだけど食堂に行くのが見えて…声、掛けれなくて…」
顔を赤らめもじもじとしてる彼の姿はそれはもう、恋する乙女のようで少し笑った。私の呼び方にも問題あると思う。Aくんって。字面で見たらもう恋愛漫画。
『いつでも声掛けてくれていいんですよ、俊典さんだったらいつでも飛んでいきます』
そう言うと一瞬ぽかん、として、
「…男前…おじさんキュンとしちゃった…」
『…可愛いこと言ってくれるじゃないか♡』
謎に照れられて、謎に恥ずかしくなり、謎のノリを繰り広げ始める。
「そ、そんな…♡」
『かわいい︎♡』
「や、やめてください♡その手にはのりません♡」
『でも僕の腕の中に居るでしょ？︎♡』
と肩に腕を回してきゅ、と近付く。
ここで俊典さんがきゃー♡という算段だったのに、ガラガラ、と扉が開いて。
「何やってンスか。あんたら」
俊典さんが顔を赤らめて頬に手を当てて、
私が俊典さんの肩に腕を回して。
それを げ、と言った顔で見てくる相澤先生。
『こ、これは違うんだ！浮気なんかじゃ！』
相澤先生に駆け寄って誤解だ！と喚く。
恥ずかしさを紛らわすために演技続けたけど、なんかもっと心にグサグサ突き刺さってくる感じがして、酷く気力が無くなってくる。
「浮気現場みたいなノリやめろ」
顔を鷲掴みにされて終わました。
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ノト(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2022年11月14日 19時) (
レス) id: 6f15257df8 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - ノトさん» もちのろんですぅー！！ (2022年11月14日 18時) (レス) @page39 id: f9cc241d98 (このIDを非表示/違反報告)
ノト(プロフ) - りんごさん» りんごさん、ありがとうございます！過去を振り切れた猫葉ちゃんがどう皆と接していくのか、良かったら見届けてください！ (2022年11月13日 21時) (レス) id: 6f15257df8 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - めっちゃ好きですー！！1aのみんなとの絡みももっと見てみたい欲がでてくる！！！ (2022年11月13日 21時) (レス) @page35 id: f9cc241d98 (このIDを非表示/違反報告)
ノト(プロフ) - ちきみさん» ちきみさん、コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！ (2022年11月12日 0時) (レス) @page20 id: 6f15257df8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノト | 作成日時：2022年11月9日 23時
