3.事態 ページ10
自分が可愛いだけのか、ただ場を掻き乱したいだけなのか。
...
「キャアァァァァァァ！！」
煩い。
最悪の目覚めだ。
なんてふざけるのも大概にして、眼鏡を掛ける。
暫くぼーっとして大きく伸びをすれば、いくら目覚めが悪くとも清々しく起きられるのは何故なのか。
それともその悲鳴の意味を知っているからこその、この余裕なのか。
まぁどうだっていい。
『＿＿＿が＿＿＿を＿＿＿です』
何か小さく声が聞こえた気がした。
悲鳴の聞こえた場所へ歩いて向かう。
既に村人たちは集まっていたようで、悲鳴ではなくとも騒がしい。
ポケットに入れたフルーツナイフを握り締め、話の輪の中に入っていく。
「どうしたんです、……か」
中心に転がる死体を見つめる。
暗がりでよくはわからなかったが、腹は抉られ手足は曲がるはずのない方向に折れ、無残という言い方が合っているように見えた。
そして、顔は苦しそうなままだ。
人が死ぬ所を見ないまま、自分が先に死ねるのに。
「っあ、きりやん！」
「なかむ……。これ、何があった？」
「俺もよくは知らないんだけど、商人が誰かに殺されてたらしい」
小声で言うNakamuに、わかったと小さく頷く。
「犯人は？」
「それがまだ……。きりやん知らない？」
「いや俺此処に来たばっかなんだけど」
「あー……」
「いや、えぇー……」
死体から目を逸らしてみせながら、他の皆を探す。
死体を挟んで向こう側に行くついでに人からは見えない箇所に持っていたフルーツナイフを投げた。
何かが横切ったようには見えただろうがそれが何かまでは気付けないはずだ。
見えるとすれば……誰だろうな。
「居たっ！きりやん無事だったか！」
「待て俺なんで死んでんだよ」
「良かった……」
「おい」
きんときは居たけど皆居ないな……。
一緒に居ないのか？
もしかしたらまだ家に居る可能性も……？
「なかむは居たけど他知らないか？」
「スマイルは来る途中家に居たの見たけど……」
「まぁシャークんとBroooockは此処とは真逆に住んでるしな……」
「俺一回なかむと合流したいんだけど」
「じゃあ俺は2人に会ってくるスマイルは生きてるのがわかったし良いだろ」
「……俺が合流できたら行ってくるわ」
上げた手を打ち合わせ、背中を向けて歩いていった。
...
途中の『〜』は村に居る全員に聞こえています。
正しく聞き取れたかは別として。
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時雨(プロフ) - 納豆巻きさん» ありがとうございます！まぁ私も少しやり過ぎた感はあるんですけど……。少なくともワイテルズメンバーは助かるんじゃないですかね？(すっとぼけ) (2019年8月24日 6時) (
レス) id: 44defc3b54 (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き - めっちゃ狂ってる…凄い狂人感ありますねwwとても好きです…私的には村の人達助かって欲しいなとか思うけど、やんさんがどう動くのかによって結構変わりますよね…楽しみです！ (2019年8月23日 20時) (レス) id: a850fbb456 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 納豆巻きさん» ありがとうございます！私もやん氏推しなのでやん氏を全力で贔屓していきたい所……(( (2019年8月15日 8時) (レス) id: 44defc3b54 (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き - やん推しだから、やんさん視点なの嬉しいです〜！！！応援してます！ (2019年8月14日 22時) (レス) id: a850fbb456 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時雨 | 作成日時：2019年8月14日 21時
