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会場に入ったかと思えば向かいから熱気混じりの風がふわりと彼女の髪を撫でてゆき、その一拍後大きな歓声が聞こえた。大方体育祭で手に汗握るシーンでもあったのだろう。
そんな検討を付けながら彼女は探していた。
1年A組を、憎らしくて愛らしくてやまない彼らを。
そうしている内に見つけたのだろうか。
俯いていた彼女をふと見てみれば猟奇的な視線を何処かに向けていた。そんな視線を向けていたのはどのくらいの間だったのだろうか再度目を向ければ先程までの猟奇的な視線など無かったかのように、花が綻ぶほどの笑みを浮かべ、歩いていった。
きっと彼女はもう戻る事など考えていない。
ーーーーーーー
「…….やっと着いた」
入口で時間が掛かったからか想定していたよりも私は遅く着いてしまったらしい。
A組の席の後ろに着いた頃には既に体育祭の表彰が始まっていた。
「ふぅん、焦凍が2位ね」
「わざわざ左使ってまで負けちゃったんだぁ、」
「無様だなぁ、あんなにアイツに鍛えられてたのに」
意識はしていなかったが余程声が大きかったのだろうか
そう言えば前の席数人がこちらを振り向いた
よく見てみれば懐かしい顔だってあった。
でもきっと私には気付いていないんだろう。
深くフードを被っている私を酷く睨んでいる。
まぁそうだろう。むしろ血の繋がった家族への悪意を聞きなにも無かったように過ごせる方が可笑しいのだから。
「ちょっとあんた」
「誰か知らないけど轟の悪口言うならここじゃない何処かに行ってくれない」
目の前の別の見知らぬ少女が話した。
「ああ、これはこれは」
「不快にさせてしまったのなら申し訳ないわ」
「そんなつもりはなかったんですけどね、ええ」
白々しくそう返答をした。
様子見の為にここまで見に来たというのに、こんな形で会話を試みようとは思っていなかった。
しかも、ここでバレればめんどくさい上にアイツだっている。ここは誰かにバレる前に一旦何処か離れた場所に行こう。そう結論付け振り返って元来た道を戻ろうとした。
そうすれば完全だろうと考えたから。
しかしなんという不運なのだろうか。
振り返ろうとした瞬間どこからか突発的な風がフードを飛ばし顔を晒させた。ああ、最悪の事態だ。
こんなどこかで見たようなカラーリングをした頭を持つ奴なんてそうそういない。
そう思えばやはり見知らぬ少女は
「えっ、轟？」
そう零した
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偽名探偵 - 面白かったです 更新頑張ってください（≧∇≦） (2月27日 20時) (
レス) @page47 id: 75e241bf32 (このIDを非表示/違反報告)
真凜 - すごく面白かったです！ 続き楽しみにしてます！ (2023年3月11日 23時) (レス) @page47 id: 014b837bb5 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - すごい面白かったです‼これからの展開楽しみです‼更新ゆっくり頑張ってください‼‼ (2023年2月25日 20時) (レス) id: 67434a2a7f (このIDを非表示/違反報告)
イェーイ(プロフ) - 続き待ってます( ；ᵕ； ) (2023年2月5日 12時) (レス) id: 232b1d058d (このIDを非表示/違反報告)
サラミ - すっごく面白かったです!!!!ヴィランに入ってくれるのでしょうか・・展開が楽しみです。更新頑張ってください応援してます!! (2022年9月30日 21時) (レス) @page45 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏 | 作成日時：2022年3月8日 15時
