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以下本誌ネタバレ有り
荼毘side
そこに、
瀬古杜岳に行ったのはたまたまだった
ただ、昔の記憶に沿っていただけだったのに、
会うなんてこと分かっていたら行かなかったのに
3年ぶりに孤児院で目を覚まして、
初めて聞いたのは
俺の体のこと
体が焼け落ち、
各器官の損傷、
痛覚などの体制感覚の鈍化、
体は弱りもう元には戻らないということ、
それでも帰ろうと思ったのは、
きっとお父さんが心配してるって
Aちゃんが泣いてるって思っていたから
でも目を向けられていたのはもう俺じゃなくて
鍛えられていたのは俺じゃなくて、
Aちゃんは家にはいなくて、
全てが違った、
どこか期待してたんだ
前より弱体化していて期待するモンなんて
あるハズないのに
きっと変わっているって、
見たかったんだ
俺を生んだ意味を
でも見えたものは
変わらぬ光景だった
改めて教えてくれた
俺は失敗作で意味は無く
この家族は俺を過去にしたと
だから
“だから”
おれは
“俺は”
ブローカーと共に戻ったんだ
死に征く体を
怨嗟の炎で踏み留まらせ、
アイツの大切なもの
1から10まで全て
“焼き尽くす”
そう決めたから
それなのに、
Aちゃんを見た瞬間に
決意が揺らんだ音がした
なんで瀬古杜岳にいるのか、
俺との思い出だからなのか？
全てが愛おしく感じれて
思わず声を掛けた
数年ぶりに聞くAちゃんの声は
泣きそうになるくらいに懐かしくて
抱きしめて閉じ込めてしまいそうだった
でも、そんな考えも直ぐに裏切られた
“ Aちゃんは俺の事覚えてなかったのか？”
“俺の事裏切ったのか？”
“俺はこんなに想っているのに”
“俺の事好きだって言ってくれたのに？”
ついさっきまで愛しさに溢れていたはずの脳内は
直ぐに憎しみへと変換された
“あぁ、そうか”
“俺の事裏切ったAちゃんなんてもう要らないよね”
殺してしまおうと思った
どうせアイツの大切なもの全部
燃やし尽くすなら
俺の大切なものくらい大事にしまい込んでも
いいと思ったから
だから、
落としたんだ
崖から
簡単だった
近づいてただ押すだけ
それなのに、それなのに、
なんで気付くんだ
なんで気付けるんだ
なんで気付いてくれたんだ
なんでもっと早く………
前の名前を呼ばれてハッとした
俺はなんてことをしたんだろうか、
差し伸ばした手は触れることなく
ただ空を切るだけだった
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偽名探偵 - 面白かったです 更新頑張ってください（≧∇≦） (2月27日 20時) (
レス) @page47 id: 75e241bf32 (このIDを非表示/違反報告)
真凜 - すごく面白かったです！ 続き楽しみにしてます！ (2023年3月11日 23時) (レス) @page47 id: 014b837bb5 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - すごい面白かったです‼これからの展開楽しみです‼更新ゆっくり頑張ってください‼‼ (2023年2月25日 20時) (レス) id: 67434a2a7f (このIDを非表示/違反報告)
イェーイ(プロフ) - 続き待ってます( ；ᵕ； ) (2023年2月5日 12時) (レス) id: 232b1d058d (このIDを非表示/違反報告)
サラミ - すっごく面白かったです!!!!ヴィランに入ってくれるのでしょうか・・展開が楽しみです。更新頑張ってください応援してます!! (2022年9月30日 21時) (レス) @page45 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏 | 作成日時：2022年3月8日 15時
