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「….え？」
人気のなかったはずの場所から
どこか聞き覚えのある声が聞こえた
驚いて振り向けば
全身が酷く焼け爛れた人がいた
とても痛そうなのに
こちらを愛しいものを見つめるかのように
見つめてくるから
しまい込んだはずの
大事で大切な
記憶だけが流れ込んできて
混乱した
“前の人は誰”
“どうして私を愛しいものを見るように見つめてくるの？”
“なんで？”
“どうして？”
ただ思い浮かんでは消えるということを繰り返していた
「なぁ、だからなにしてんのって聞いてんの」
その一言で繰り返されていた思考は止まった
それでも混乱は止まらなくて
言ってしまった
「だ、誰ですか……」
「は？」
怖いと思った
聞いた瞬間から愛しいもの見つめていた筈の目が
酷く憎らしいものを見つめるような、
怒気を孕んだものになっていたから
「Aちゃんも俺の事裏切るんだ」
「Aちゃんだけは俺の味方でいてくれると思ってたのに」
「……ほんとに、誰ですか、」
怖かった、恐ろしかった
身に覚えのない人がまるで自分を熟知しているかのように
話してくるという事実が何よりも
それでも口から出た言葉は酷く弱々しくて
自分でも驚くほど恐れを纏った声だった
「俺か、」
「俺は..荼毘だ」
「まぁでも、」
「俺の事覚えて無いなら知る必要もねぇな」
ずんずんとこちらに迫ってきて
ドンッ
「は」
初めは何が起きたのか分からなかった
ただ知らない人に押されて、瀬古杜岳の崖から落ちたことだけ、
でも、知らない人、？
ほんとに知らない人なの、？
でもあの目元はどこかで見たことがある、
あの酷く優しい目は………..
「…… 燈矢兄ぃ、？」
小さく呟いた声は
届いていたようで
呟いた瞬間怒気を孕んだ眼は
驚きからか、大きく見開かれた
見開かれたと同時に
手を伸ばされた
あぁ、そういえば今落ちてたんだっけ、
私死んじゃうのかなぁ、
でも最後に燈矢兄を見れたならいいのかも、
もう二度と会えないと思ってたから、
会えて会話もできて幸せだったなぁ
ここで言ってもきっとまだ聞こえるよね、
「燈矢兄」
「大好きだよ」
最後に感じたのは
背中と頭への強い衝撃、痛みだけだった
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偽名探偵 - 面白かったです 更新頑張ってください（≧∇≦） (2月27日 20時) (
レス) @page47 id: 75e241bf32 (このIDを非表示/違反報告)
真凜 - すごく面白かったです！ 続き楽しみにしてます！ (2023年3月11日 23時) (レス) @page47 id: 014b837bb5 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - すごい面白かったです‼これからの展開楽しみです‼更新ゆっくり頑張ってください‼‼ (2023年2月25日 20時) (レス) id: 67434a2a7f (このIDを非表示/違反報告)
イェーイ(プロフ) - 続き待ってます( ；ᵕ； ) (2023年2月5日 12時) (レス) id: 232b1d058d (このIDを非表示/違反報告)
サラミ - すっごく面白かったです!!!!ヴィランに入ってくれるのでしょうか・・展開が楽しみです。更新頑張ってください応援してます!! (2022年9月30日 21時) (レス) @page45 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏 | 作成日時：2022年3月8日 15時
