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gr side
ロボロからの全体通信が切れるなり、階段を駆け下りて会議室へと入る
「おぉ、やっときたかグルッペン殿」
「あの女王の処罰について話し合いたいのだが」
gr「……今すぐに中止しろ」
「中止？するわけないだろう」
gr「じゃあ、彼女は何の罪で処刑されるのか、教えてくれますかね？」
「彼女の肩書である"女王"という存在自体罪なのだ。それ以上でも以下でもない」
gr「彼女は何一つ国民に対して不憫なことをしていない。それなのに殺すのはただの殺人だ」
怒鳴りそうになる気持ちを抑えに抑え、潜めるようにそう言う
「兎も角明日の朝、日の出と共に晒しの処刑とする。賛成の者は挙手を」
俺やトン氏、オスマンの者以外の手が次々と挙がる
やめろ、やめろやめろ……
gr「……っやめろ、…」
「何か言ったか？グルッペン殿」
tn「ぐるさん…」
os「……」
ぐっと手を握り、下唇を噛むと赤い血液が真っ白な手袋を染める
結果、30名中賛成27名、反対3名
明日明け方
彼女の民衆の目の前での晒しの処刑が決議された
『あ、グルッペン』
じゃらり、と重そうな鎖を必死に引き摺り格子の側までAがやってくる
『ゾムさんに呼ぶようにお願いしたのですが…遅かったですね。何かあったの？』
gr「……」
『…グルッペン？』
頭に疑問符を浮かべる彼女の髪を鉄格子越しに撫でる
本当のことは言えない
言ったら、もしかしたら彼女は俺を
『ねぇグルッペン、何かあったんでしょ？』
gr「…いや何もない」
『本当？』
gr「…」
この鉄格子の鍵を開けることはできる
が、彼女を壁と繋いでいるあの鎖は外せない
どうしても助けたい
このまま何もせず明日を迎えれば俺が殺したも同然だ
そんなことに考えを巡らせていると、格子の向こうにあった俺の左手に彼女が手を重ねる
『グルッペン、いいよ。無理に言わなくても。…察しはつくから…』
gr「！！…すまない…大丈夫だ、何とか明日までに」
『もう私のことは気にしないで。本当に大丈夫だから』
gr「だめだ、お前を助けないと俺には、」
『グルッペン！…よく聞いて？』
『貴方も、一国の長なの。総統なの！…こんな女一人に振り回されないで…お願い…』
泣きつくような顔で懇願をする彼女に
俺は何も言い返せなかった
-*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*--*- -*- -*- -*- -*-
確かフランス革命の時、ルイ16世も存在が罪とかで殺されてたような気がします…(違うかも)
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そると(プロフ) - ぱずるさん» ぱずるさん、コメントありがとうございます！上手く伝わって感動して頂けて作者としては嬉しいです…次作そろそろ出来そうなのでもう少しお待ちください！ (2021年8月13日 12時) (
レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
ぱずる(プロフ) - 完結おめでとうございます。紛うことなきハッピーエンドではありませんでしたが、そこもまた良く胸が締め付けられました。とても感動する作品をありがとうございました。これからもそると様の作品を楽しみにしております。 (2021年8月13日 11時) (レス) id: baac44fdeb (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - タユさん» コメントありがとうございます！悲劇の女王、的な感じで書きたかったのでそれが伝わってくれたなら嬉しい限りです！！ (2019年9月30日 20時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
タユ(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に感動しました（ ; ; ）女王が可愛そうだったのと、ショッピ君の立ち位置が凄くいいなと思いました！本当にお疲れ様でしたm(_ _)m (2019年9月30日 20時) (レス) id: 98f6db82b1 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - きのこ(em推し)さん» コメントありがとうございます！zmさん落ち…同じ世界観…！めちゃくちゃいいじゃないですか…！頑張って書いてみます…！！ (2019年9月30日 16時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そると
| 作成日時：2019年8月9日 13時
