敵国の総統に恋しちゃ駄目ですか【wrwrd】

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貴方side

ｶﾞﾁｬ

『…トントン様は帰られたの？』

shp「はい」

『そう…』

橙に輝きながら海へと飲み込まれていく太陽を眺めながらゆっくりと深呼吸をする

『…まさか、参戦されるとは思わなかったわ…』

shp「どうしますか。今からでも王政側に」

『いいえ。あくまで我が国は中立で……終戦のその時が来るまで息を潜めるしかない』

shp「…わかりました」



トントン様との話し合いはほぼ一日かけて行った

我々国は連合として参戦をするらしい


正直言って裏切られた気持ちだ

貿易をしてくれるとは言われてもいつ、飛び火してくるかわからない

国民に、どう説明すればいいのか…

『…ショッピ』

shp「はい」

『貴方とチーノはここにいるべきではないわ……』

shp「は、…？」

『私ね、この前の晩、嫌な夢を見たの』

立ち上がり、窓の外の明るいそれを見ながらゆっくりと口を開く


『国民が女王打倒を掲げてこの城に進軍してくる夢を。…きっと近いうちに内乱が起きるわ』

shp「そんなの、ただの」

『ただの夢かもしれない。でもね、…いつか必ず国民は軍旗を立ち上げて王政を壊すのよ。ただ王族が支配して国民を動かすんじゃなくて国民が主体となって国を回す時がくる』

shp「だから何だって言うんですか。俺もチーノさんもずっとA様の側に、」

『ありがとう。…でもその時が来たら貴方達は逃げて』

shp「絶対に逃げません。いっそ、そうなるなら貴方と……」

彼はそう、言葉を詰まらさせながら俯く







遠くの方で太陽は最期まで橙赤の光を放ちながら青に食われて死んでいった

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