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zm side

翌日の夜

音も無くベランダへと降り立ち、室内を見回し窓から中へと入る

深く被っていたフードを脱げば辺りは月の弱く淡い光で満ちていた

『誰?』

少し眠そうな声の主はベッドの上に上体を起こして座っていた

あの姫さんだ

zm「俺なんやけど」

『…ゾムさん?』

驚いたように目を丸くさせ、ベッドから飛び降りる

『また秘密で?』

zm「書記長にはそうやけど、今回は総統の許可付き」

にしっと笑って近づけば、再度驚いたような表情をされる

『…本当に凄い方なのね…この最中ここへ来れるなんて…』

zm「そうでもないけどなw」

『それで今回の目的は?』

zm「あんた」

『へ?』

間抜けたような顔をして立ち尽くしている彼女をひょいっと持ち上げる

『え、ちょ、ちょっと待って?!何を…』

zm「グルッペンに会いたいんやろ?」

『!』

彼女は図星をつかれたように体をびくっとさせ、少し間が空いてから首を縦に振る

zm「なら連れてったる。大丈夫。絶対バレんようにするから」

『…本当に?』

zm「おん。あ、でも嫌なら別に連れてかんよ」

今度は彼女を降ろし、相変わらず驚いたままの顔の姫さんを見て肩を揺らす

zm「ふふwどうする?」

彼女は考え込んでから顔を上げる

『行きたいです。…ご迷惑にならないのなら』

zm「よし!じゃあ決まりやな!」

またひょいっと持ち上げてベランダへと走る

『え?!こ、ここ何階だと思ってるんですか?!』

zm「んー?大丈夫大丈夫」

いつものように木から木へと飛び移る

zm「…軽…食べてるんか…」

『食べてますよ…』

zm「ふーん…あ、後で飯食わせたるわ!」

『いえいえ!大丈夫ですよ』

zm「遠慮せんといてー何食いたい?」

「お前、食害の対象を女王様に差し向けるんか」

聞き慣れた声に振り向けばそこには木に寄りかかっているあいつがいた


zm「食害って…別にほんまにはやらんよ」

「ならええけど、頼むから他国には迷惑かけへんといてな」

『あの…貴方は、たしか』




sya「先日ぶりです。幹部のシャオロンといいます」

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そると(プロフ) - ぱずるさん» ぱずるさん、コメントありがとうございます!上手く伝わって感動して頂けて作者としては嬉しいです…次作そろそろ出来そうなのでもう少しお待ちください! (2021年8月13日 12時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
ぱずる(プロフ) - 完結おめでとうございます。紛うことなきハッピーエンドではありませんでしたが、そこもまた良く胸が締め付けられました。とても感動する作品をありがとうございました。これからもそると様の作品を楽しみにしております。 (2021年8月13日 11時) (レス) id: baac44fdeb (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - タユさん» コメントありがとうございます!悲劇の女王、的な感じで書きたかったのでそれが伝わってくれたなら嬉しい限りです!! (2019年9月30日 20時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
タユ(プロフ) - 完結おめでとうございます!本当に感動しました( ; ; )女王が可愛そうだったのと、ショッピ君の立ち位置が凄くいいなと思いました!本当にお疲れ様でしたm(_ _)m (2019年9月30日 20時) (レス) id: 98f6db82b1 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - きのこ(em推し)さん» コメントありがとうございます!zmさん落ち…同じ世界観…!めちゃくちゃいいじゃないですか…!頑張って書いてみます…!! (2019年9月30日 16時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:そると | 作成日時:2019年8月9日 13時

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