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両親が目指した道を俺自身も追い掛けるようになったのは、いつの頃からだっただろうか
気づいた時にはもう、天文学者になりたいと、口にしていた記憶がある
いつの日か、再興されたかつての研究所で両親の夢の続きを追うことが、俺の夢になっていた
先生はそんな途方もない俺の夢を応援してくれて、天文学の専門学校へ入学するまでの間、この孤児院で暮らせるよう取り計らってくれた
その上、進学に必要な費用まで準備をしてくれている
自分じゃ教えられる事は少ないからと、俺には高くて手が出せない専門書や教科書も取り揃えてくれて、去年の誕生日には望遠鏡を買ってくれた
あまりの嬉しさに、その日の夜は一晩中、飽きもせずに夜空を見上げて星を眺めては、先生も隣に座って俺が語る星の話を楽しそうに聞いてくれたんだ
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試験に合格することが出来たら、早ければ来年にも、俺は一人で生まれ故郷の地を踏むことになる
一度戦火に飲まれてもなお、天文学研究の最前線であるその地で、夢に向けての第一歩を踏み出す事ができる
その日をずっと心待ちにしてきたはずなのに、なのにどうして、こんなにも切ない想いが止まらないんだろう
「翔、さん・・・」
小さな声で呼んだ名前
口にする度に胸に込み上げてくるのは、苦しい程の切なさと、泣きたいくらいの焦燥感
俺の名前を呼ぶその声が、神父様と話すときに見せる幸せそうな笑顔が、何故か分からないけれど、ひどく胸をざわめかせる
ありがとう、と感謝の言葉を貰う度
俺を見つめる瞳に浮かぶ、柔らかな愛を感じる度
思わず抱きしめたくなるような、泣き出したくなるような、そんな愛しさが溢れだしそうになるのは、どうしてだろう
『本当は名前で呼びたいくせに、何で意地張ってるんだよ』
中々名前を呼べずにいるのを見兼ねた神父様の問いに、俺は答える事ができなかった
だって、俺にも分からないんだ
「・・・翔さん」
俺に名前を呼ばれて嬉しそうに笑うその姿を、まるでずっと前から知っていたような、そんな気がする、なんて
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しゅり(プロフ) - きよさん» きよさん、最後までお付き合いいただきありがとうございました！ 出来るだけハッピーエンドを迎えられるように、と思っていたので、そう言って頂けて嬉しいです。型破りな自由奔放神父様を感じて頂けてありがとうございます笑 素敵なコメントありがとうございました！ (2021年2月13日 19時) (
レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - しゅりさん、完結おめでとうございます。アポロ様どうしたらいいか解らなくなってたんですね。ちょっとツンデレ気味？智くんの神父様は、何にも縛られない智くんならではの素敵な神父様なんだろうなと納得です。潤くんも生まれ変わって、みんな幸せで良かったです。 (2021年2月9日 20時) (レス) id: d9af776466 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅり
| 作成日時：2021年1月19日 18時
