epilogue ページ31
重く重厚な教会の扉をゆっくりと開けば、祭壇に向かう神父様の姿があった
深く首を垂れて祈りを捧げる背中へ、窓から差し込む柔らかな光
他の町の教会とは違って、質素で華美な装飾が少ないその祭壇は、この教会に来てすぐの頃、神父様が自ら作り上げたものだと以前聞いたことがある
扉の蝶番が緩んでいるのか、少し前から開け閉めの際に耳障りな音を立てるようになっていた
螺子を締め直すだけなのに、面倒くさがってずっとそのままにしてたんだろう
扉に置いた手にちょっと力を入れただけなのに、軋む音が静かな教会に響き渡る
しまったと思っても、もう遅い
厳かな雰囲気が一瞬にして崩れ去って、音に反応して顔を上げた神父様は、そのままゆっくりと振り返った
「お。誰かと思ったら、珍しいお客さんだな」
言いながら立ち上がり、法衣の裾をさっと払う
「・・・ごめん、邪魔した？」
「全然。ちょうど、終わろうと思ってた所だよ」
こっちにおいでと優しく呼ぶ声に、ゆっくりと中へ足を踏み入れる
「折角来たんだ、お前も礼拝していけよ」
「うん・・・」
一度言い出したら聞かないのは、長年の付き合いでよく分かってる
俺はゆっくりとその場に膝をつき、腰を落とす
正座の姿勢から両手をつき、そのまま頭が床に触れるくらいまで顔を下げて、そっと目を閉じた
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しゅり(プロフ) - きよさん» きよさん、最後までお付き合いいただきありがとうございました！ 出来るだけハッピーエンドを迎えられるように、と思っていたので、そう言って頂けて嬉しいです。型破りな自由奔放神父様を感じて頂けてありがとうございます笑 素敵なコメントありがとうございました！ (2021年2月13日 19時) (
レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - しゅりさん、完結おめでとうございます。アポロ様どうしたらいいか解らなくなってたんですね。ちょっとツンデレ気味？智くんの神父様は、何にも縛られない智くんならではの素敵な神父様なんだろうなと納得です。潤くんも生まれ変わって、みんな幸せで良かったです。 (2021年2月9日 20時) (レス) id: d9af776466 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅり
| 作成日時：2021年1月19日 18時
