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「実はさ、明日の夜なんだ。ここ離れるの」

「えっ・・・」


突然の智くんのその言葉に、僕は驚きを隠せなかった



「聖域に行くのに、結構時間がかかるらしくてさ。ほんとは余裕もって出発したかったらしいんだけど。・・・俺の我が儘で、ギリギリまで待ってもらったんだ」

「そんな・・・」



まさかの言葉に、ぐわんぐわんと頭が揺れる



.



本当なら、分かっていたはずだった


あの日から、今日で五日目

残された時間は限られていることも、分かっていたはずだったのに


僕だけが、まるで何の覚悟も、出来ていなかったんだろうか





「っ、ねえ!何とかここから出ること、出来ないのかな!?せめて・・・せめて、おじさんとおばさんに、挨拶だけでも!」



智くんが帰ってこなくなってからずっと、どこか沈んだ顔をしている、二人の姿が思い浮かぶ

村中から祝福の言葉を掛けられて、笑って返事をしているのに、いつだって寂しい目をした二人の顔が、頭から離れない


僕だけが今、こうして智くんと会っている事が申し訳なくて、何とかおじさんとおばさんにも、智くんと合わせてあげたいと、そう思う


だって、こんなのあんまりだ

こんな仕打ち、あんまりだもの




「・・・あっちの、さっき翔くんが通ってきたのと反対側の方な。あそこの壁んとこ、窓があるだろ」



智くんの指が、そっと僕の背後を指差す

振り向いた先には、確かに、小さな窓が一つ


「あの窓、子ども一人ならぎりぎり通れるくらいの大きさなんだ。嵌め込み式みたいなんだけど、古くなってて、ちょっと揺らせば外れるようになってんだ。いつからなのかは知んねえけど、多分、ずっとそのまんまなんだろうな」

「っ、じゃあそこを通ったら、抜け出せるんじゃ!」

「ううん。無理なんだよ」


そこで、智くんは襟ぐりから手を入れて、何かを取り出した

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しゅり(プロフ) - きよさん» きよさん、コメントありがとうございます! 翔くんについつい辛い役回りをさせてしまいがちで、申し訳ない限りです。 やっとこさ移行が完了しましたので、是非またお立ち寄りいただければと思います(*^^*) (9月22日 18時) (レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - しゅりさん、お疲れさまです。お話し楽しく読ませてもらっています。翔くん健気すぎますね。身代わりになったとき智くんの気持ちを思うと辛いです。ハッピーエンドになると嬉しいですが、続きを妄想しながら更新お待ちしています。 (9月19日 14時) (レス) id: ae2dee5c90 (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - あかりさん» あかりさん、コメントありがとうございます!一応金曜日頃までは更新予定ですので、引き続き足を運んでもらえたら嬉しいです(*^^*) 数日お休み頂いたら、また毎日更新頑張ろうと思いますので、是非楽しみにしていて下さい! (9月16日 21時) (レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
あかり - 毎回更新されるのを楽しみにしています。移行のためしばらくお休みされるのは残念ですが、待つ時間も楽しみたいと思います。 (9月16日 14時) (レス) id: 43ef596bac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゅり | 作成日時:2020年8月30日 16時

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