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学校に通い始めてから半年

僕たちもとうとう、歌の授業が始まった



「智くんってやっぱりすごいんだね」

「何、急に。どうしたのさ」

「昨日、歌の先生が智くんのこと話してたよ。今まで教えてきた中で一番の才能だって。何だか、僕が嬉しくなっちゃった」



これまでの座学とは違って、数人ずつの班に分かれての授業

歌うといっても、下手くそな僕たちは何度も何度も、同じ曲の同じところを繰り返すだけ


それでも、やはり歌えるというだけで、すごく楽しい時間だった



「僕、もっと上手に歌えるようになりたい。智くんにも負けないくらい上手になって、それで、智くんと一緒に歌えたら、嬉しいなあって・・・」

「ふふ、俺と一緒に歌いたいんか」

「う、うん・・・。智くんは、迷惑?」

「そんなことないよ」




突然、智くんが立ち止まる

村の外れの、いつもの木の下

肌に痛いほどの太陽の光を浴びて、青々と輝く葉が、さわさわと心地よい音を奏でる

智くんの後ろには真っ直ぐに伸びる道があって、その道の続く先には、学校の屋根が小さく見えている




「俺も、翔くんと一緒がいい」



そう言った智くんの顔は、太陽が眩しすぎて、僕にはよく見えなかった

だけど、智くんのその言葉に、なんだか胸がぽかぽかと暖かくなる感じがしたんだ




.


.





いつまでも、この日々が続くんだと思っていた


クラスメイト達とも少しずつ距離が縮まって、仲良しとまでは言えなくても、普通に挨拶を交わせるようにはなってきて

新しい事をたくさん学んで、それを智くんと話す時間が、毎日とても楽しくて


学校では人気者の智くんを、行き帰りの時間だけは僕が独り占めできるのが嬉しくて

智くんの笑顔が、智くんの声が、僕にだけ向くのが心地良くて




そんな当たり前が、何気ない日常が、ずっとずっと変わらずにあるんだって


僕は本気で、そう思っていたんだ

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しゅり(プロフ) - きよさん» きよさん、コメントありがとうございます! 翔くんについつい辛い役回りをさせてしまいがちで、申し訳ない限りです。 やっとこさ移行が完了しましたので、是非またお立ち寄りいただければと思います(*^^*) (9月22日 18時) (レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - しゅりさん、お疲れさまです。お話し楽しく読ませてもらっています。翔くん健気すぎますね。身代わりになったとき智くんの気持ちを思うと辛いです。ハッピーエンドになると嬉しいですが、続きを妄想しながら更新お待ちしています。 (9月19日 14時) (レス) id: ae2dee5c90 (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - あかりさん» あかりさん、コメントありがとうございます!一応金曜日頃までは更新予定ですので、引き続き足を運んでもらえたら嬉しいです(*^^*) 数日お休み頂いたら、また毎日更新頑張ろうと思いますので、是非楽しみにしていて下さい! (9月16日 21時) (レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
あかり - 毎回更新されるのを楽しみにしています。移行のためしばらくお休みされるのは残念ですが、待つ時間も楽しみたいと思います。 (9月16日 14時) (レス) id: 43ef596bac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゅり | 作成日時:2020年8月30日 16時

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