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「全く、もう飾るところなんてないですよ」
「しょうがないじゃん、どうしても好きなんだもん」
男の呆れた声に、翔は口を尖らせながらそう返す
いつものやり取りを内心楽しみながら、未開封の手紙が積まれた一角に小包を置くと、男はその部屋を見回した
「まあ、貴方のお金で買う物に文句を言うつもりは無いですけどね。でも、なんでまた絵画なんかに興味を持ったのか。絵はからっきしのくせに」
「この人だからだよ。それに、絵が下手でも十分食っていけてるから、気にしてませんし」
「はいはい」
翔が書斎として使用するその部屋には、十点近くの大小様々な絵画が飾られている
どれもこれも、つい最近になって収集し出した物ばかりだった
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工房の帳簿を付け終わるまでは、翔が手を止めることは無いことを、長い付き合いの中で男はよく分かっていた
「コーヒーでも淹れますか？ブラックでいい？」
「んー」
返ってきた生返事に、やれやれと息を吐きながら、男は書斎を後にする
「あ、そういえば。マツモトさんって名前で、二人分の予約が入ってましたよ。って、もう・・・直ぐ夢中になって聞こえなくなるんだから」
去り際、思い出したように続けた言葉は、翔の耳には届いていないようだった
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suzurinrin(プロフ) - しゅりさん、新しいお話拝読させていただきました。切なくて胸がギュッとくるお話でしたが最後はいろんな想像が膨らみ温かな気持ちになりました。しゅりさんの創られるお話、本当に大好きです。ゆっくりで構いません。これからもどうか執筆 続けてください。待ってます (2019年9月7日 12時) (
レス) id: 358d000b2c (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - セツさん» セツさん、コメント頂きありがとうございます！素敵な感想を頂けて作者冥利に尽きます。 時間の余裕があれば、彼らのお話をまだまだ紡いでいきたいと思います。長くお待たせしてしまうかもですが、楽しみにして頂ければ幸いです。お立ち寄り頂き有難うございました！ (2019年9月6日 19時) (レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - きよさん» 私も彼らのお話をまだまだ書いていきたいと思います。時間の余裕があれば続編or番外編も考えていますので、気長にお待ち頂ければ幸いです。 お立ち寄り頂きありがとうございました！これからも応援いただける様頑張ります！ (2019年9月6日 19時) (レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - きよさん» きよさん、コメントありがとうございます！何度も読んで頂けて嬉しい限りです。他の作品にも足を運んで頂けてるなんて光栄です。私も普段コメント出来ない人なので、お気持ち分かります。笑 (2019年9月6日 19時) (レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - しゅりさん、前回のコメント漢字が間違っていましたね。再開→再会でした(泣)恥ずかしいです。やはり何度読んでも切ないです。「雨宿り」のような続編、番外編、読みたくなります。なかなかコメントしないのにあつかましくて申し訳ないです。 (2019年9月6日 11時) (レス) id: 7f433b7b81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅり
| 作成日時：2019年9月5日 23時
