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先客 ページ10

カウンセリングは、本来、相談室なる場所で行われるらしいが、アイドル科校舎には元からその場所が作られていない。
よって、授業中は使われる事が滅多にない、2階の小会議室が面談場所に決まったらしい。

例の生徒ファイルは、その会議室のデスクで保管し、鍵で厳重な管理を求められた。
早速僕は、アイドル科に戻り、2階へ向かった。

途中で、赤いネクタイを締めた、背が高い子と赤いメッシュの入った黒髪の子が、クロウと仲良さげに話しているのを見かけた。
クロウ、ちゃんと同級生に友達いたんだ。
お兄ちゃん安心。

可愛い弟の微笑ましい姿を見ることが出来て、胸があたたかくなった。
シーク、Aもクラスに馴染めているかな。


そんな事を考えて小会議室の扉を開くと、なんと先客がいた。その先客は、8つあるパイプ椅子うちの3つを繋げて、その上に横たわっている。

えぇ〜……寝てる〜……

何でこんな人気の無い場所で。
いや、人が普段居ない場所だからこそ、こうして寝床にしているのか。
もうすぐHRが始まるはずだけど、良いのだろうか、彼はここに居て。
僕は少し悩んで、結局起こしてあげることにした。

「ねえねえ、起きて、朝だよ」
軽く肩を揺すってやる。すると、目を擦りながら、甘く眠たそうな声で、
「ん〜……もうちょっとだけ……」
追加の睡眠をねだられた。なんだか黒猫のような子だな。シンシャとはまた違うけど、気ままに生きる猫に重なる要素を持っている。
なかなか可愛いじゃないか。

「ふふ、おやすみ」
寒いかと思って、僕が着ていたジャケットをかけてあげた。
黒猫さんは、気持ち良さそうに小さな寝息をたて、更に深い眠りに落ちていった。

いったい、この黒猫さんは誰なんだろうか。
僕は一旦、彼の足元に一つだけ残っていた椅子に腰を掛けて、髪型とブレザーの下に着たグレーのセーター、そしてファイルの写真を頼りに探した。
あ、いた。この子だ。

名前は朔間凜月くん。2-B。趣味:睡眠。
なるほど。睡眠ね。
彼を見る。アイマスクをしていて、顔はよく見えないけれど、幸せそうに眠っている。
彼の事は無事覚えられそうだ。

ファイルへ目線を戻す。
へえ、紅茶部なんてあるんだ。僕の時代には無かったな。
凜月君のプロフィールを黙読していると、やがてシークがやって来た。

「おまたせ、兄サン……って何でココにリツがいんの?」
「僕が聞きたいくらいだよ」
「起こさナイの?」
「うん」

嫌い:睡眠妨害
起こしたら嫌われるんだぞ。

目覚め→←夢ノ咲学院アイドル科生徒ファイル



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流離いのsecret(プロフ) - ぎゃぁぁ本当だ……!ご指摘ありがとうございます! 細かいところまで読んでいただき嬉しいばかりです笑 (今後気を付けます笑) (7月13日 22時) (レス) id: 451ca50573 (このIDを非表示/違反報告)
しか - ごめんなさい。「混沌」でした!! (7月13日 21時) (レス) id: 3bc0209618 (このIDを非表示/違反報告)
しか - 「悩み」の話の「敬人」が「敬斗」になってますよ(コソッ面白かったです。これからも頑張ってください! (7月13日 20時) (レス) id: 3bc0209618 (このIDを非表示/違反報告)
流離いのsecret(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります!(語彙力ない)笑 (6月24日 14時) (レス) id: 451ca50573 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 面白いです(語彙力ない) (6月23日 21時) (レス) id: 19c16fa711 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:流離いのsecret | 作成日時:2019年5月2日 14時

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