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次の日の朝。
目が覚めると彼女は部屋から出ていった後だった。
静かになった部屋。
スマホには��別れたくない��とだけメッセージが入っていて、無意識に溜め息が漏れた。
重い足取りで職場に向かい、空虚なまま準備室で作業をしていると静かなノックが2回聞こえた。
「先生....」
その音に気付いて振り返ると、開いた扉の先にはAが立っていて、その姿を見てあからさまに動揺してしまった。
「....A、」
居留守を使ったことも、メッセージの返事をしなかったことも気がかりでしかなくて、どんな風に接したらいいか分からなかったから。
「ごめんな....せっかく家に来てくれたのに出れなくて」
罪悪感から逃れる為に無意味な謝罪をすると、彼女は震えた声で問いかけた。
「おうちには、いたんですか、？」
「....」
��嘘をつけない��という悪い癖が出る。
俺に彼女がいること
あの時、彼女が家に来ていたこと
そんな彼女と揉めていること
....どこから説明したらいいか分からない。
言葉に詰まり広がる無言の時間。
せめて傷付けない為の優しい嘘くらい考えられるようになれよ....とは思うけれどそんな嘘をつける程の頭もなく、ただ時間だけが流れていってしまう。
上手く言い訳出来ずに口を噤んでいると、彼女が慌てたようにその場を取り繕い、健気に『俺との約束』を果たそうとスマホを取り出して明るく振る舞った。
....俺、何してんだろ、
こんな中途半端なことして、高校生に気を遣わせて。
教師としてじゃなく、大人として最低じゃないか。
「行けない、ですか、？」
「....」
「約束、してくれましたよね、？」
震える声で俺に問いかけるA。
全ての元凶は俺だ。
こんな中途半端なことをしなければ、Aがこんなに辛そうな顔をしなくて済んだのに....
いくら後悔したって時間が戻ることはない。
自分が引き起こしたことなのに、勝手に苦しくなるなんて虫が良すぎて笑えてしまう。
「....覚えてるよ。大丈夫。一緒に行こうな、」
俺の頭の中は、彼女にどう理由を付けてAとの約束を果たすかでいっぱいで。
ゆらゆらと上手く働かない頭を必死で動かした。
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cleam(プロフ) - 彩海さん» お返事が遅くなり申し訳ないです....！楽しんでいただけたようで、本当に嬉しいです（ ; ; ）ありがとうございます（ ; ; ）現在連載中の作品など、他の作品でも楽しんでいただけたら嬉しく思います！ (2021年11月29日 23時) (
レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
彩海(プロフ) - 苦しいくらいぎゅんぎゅんさせていただきました……。cleam様の書くお話は全て苦しいです！！(もちろんいい意味です)完結お疲れ様でした、今後もお世話にならせて頂きます、笑 (2021年11月17日 22時) (レス) @page49 id: b8d91d7ead (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - つばささん» わー！よかったです（ ; ; ）幸せになるシーンが少なかったので、短いながらにお届けしてみました....！楽しんでもらえて嬉しいです（ ; ; ） (2021年11月13日 21時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - にゃー！甘々すぎて胃もたれしそうです…♡(略：最高です♡笑)更なる幸せそうな二人まで書いて下さって心がホッコリしました♡本当にお疲れ様でした(^^) (2021年11月11日 23時) (レス) id: a84a28701a (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - センさん» ありがとうございます！続きをと仰っていただけることがとっても有難いです（ ; ; ）ただもう残りページがほぼないので超短編になりそうですが、なんとなく浮かびそうなのでまた出してみますね＾＾気長にお待ちいただけたら幸いです！ (2021年11月8日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cleam
| 作成日時：2021年10月25日 22時
