西の白色看板娘 5！【JW】 (ページ15)

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Aside

そして一段落したところで本題に戻る。

『…うちさぁ、あの女の人見たことあるんよね、昔』

小瀧「え…」

『ほら、淳太と照史がうちのこと言ってくれた時』

そうだ、思い出した。あの女の人。

いつかのインタビューで話した、花道でうちのアンチうちわ持ってた人だ。

あのコンサートからほとんどのアンチだった子たちは応援してくれるようになったけど、

なかにはそれでもうちのことをよく思わない人もいた。

でもそんな人たちは大体他のグループのファンになるか

ジャニーズのファンやめるかどっちかやってんけど、

あの人はあれから10年近くうちのこと追いかけてたってことか。

そんだけうちのこと嫌いやったんやなぁ。

やっぱこの仕事するからには"みんなうちのこと好きにさせたろ"って思って

努力してきたつもりやってんけど、それはあくまでも"つもり"やったんやなぁ…。

そんなことを考えてボーッとしていると、急に誰かに抱き締められた。

小瀧「Aは頑張ってるよ。ほんまにすごいもん。せやから泣かんといて」

『望…？』

泣いてるって…うちが？

そう思って頬を触るとびちょびちょ。あれ、いつの間に。

『見てもらうからには、みんなに楽しんでもらおうって…思ってたんやけど、ね。

１人でもそんな苦しい思いしてうちのこと見てた人がいたなんてなぁ…。

うちの努力不足やね、』

そうポツリと呟くと、ますます自分の不甲斐なさを実感して、フフッと自嘲気味に笑うと

ドサッと体に何かが乗って体が重くなった。

それは恐らく号泣しているメンバーたちのせい。

みんなの腕のなかは、白い部屋で感じた暖かさとはまるで違う暖かさで、

久しぶりに人、メンバーの温もりに触れた気がして、まさに嬉し涙が溢れる。

『てかなんでみんながうちより泣いてんねん(笑)』

桐山「やって…やってぇぇぇ～～～～～！！！！！」

藤井「Aはこんなに頑張ってるのになんでこんな思いせなアカンねん…」

神山「この世にはAのこと好きな人の方が多いから安心しい？」

中間「逆に10年もAを見てきてまだ嫌いってアイツの目ほんま節穴やで」

重岡「大丈夫やって！Aの頑張り昔から見てる奴らここにおるやろ？」

濱田「少なくとも俺らはずっとAの見方やから！な？」

滝のように涙を流しながらうちを励ましてくれるメンバー。

あー、アカン。目覚めたばっかなのに涙止まらへん(笑)。

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