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。
少し焦った様子の後ろ姿を見送って
視線をそのまま窓の外へと向けた。
練習を終えた野球部がキャッチボールしながら少しふざけて片付けをしているところだった。
なんとなーくそのままグラウンドを眺めていると
「大野先生」
と、突然話しかけられた。
え？誰？
「えーっと… 君は誰？」
どっかで見たことあるような…ないような…
ここの生徒だからそりゃそうか？
「櫻井の名前だけはおぼえてるんすね。」
ぎくり。
あの子を意識しているのがバレる………！
「いや、櫻井くん、クラス委員でしょ？だから自然と…」
我ながらいい感じの言い訳だと思ってたけど
「そうですか」
とまた少し笑いながら言う相手の様子で
嘘を見抜かれているのでは？と感じた。
「で、えっと………？」
「あ、櫻井の友達で同じクラスの岡田です」
「櫻井くんの友達…」
いいなあ…
友達ってことは櫻井くんとの思い出がいっぱいあるってこと。
羨ましいと思う。
「あ、これは嫉妬してるな…」
ぼそっと岡田君が何か言っていたけど聞き取れなくて
「えっ？なに？」
と聞き返したけど
「いえ、別に？」
って返されてしまった。
何なんだよ…
「実は、俺、先生に話があるんですよ。」
えっ、えっ、なに？
急になに？
全然関わりなかったのに…？
「…話とは？」
何故か緊張してしまって、
少し上擦った声を出してしまったかもしれない。
「そんな緊張しなくても。」
相手にはめちゃくちゃバレバレで笑われてしまった。
「俺はただ、お願いがあるだけです。」
笑った顔から急に真剣な顔つきになってそう言われた。
お願い…？
もしや、櫻井くんは好きな人だから関わるな？
だったりする…？
「櫻井と仲良くしてやってくださ…」
「いやだ…
…ん？」
今、なんと？
「いや、こっちが『ん？』なんだけど…
もしかして、俺が先生に
『櫻井と関わるな』
なんて言うと思ってたんですか？」
図星…
「その逆ですよ、逆。
櫻井と仲良くしてやってください。」
「あ…、うん。
でも何でわざわざ僕に…」
そんなお願いを？
「何となくですよ、何となく」
と笑いながら返してきたけど
何となくでそんなことするか…？とは思うんだよな…
「あいつめちゃめちゃ良い奴なんで。
宜しくお願いしますね、先生」
と言ったら、にかっと笑って
「じゃあ、さよなら〜」
と言ってもと来た道を戻っていった。
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優子 - 読みました。続きが気になります。更新するのゆっくり待ってます。 (2016年3月7日 17時) (
レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。これからどうなるか気になります。 (2016年2月7日 19時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。翔君のお話の続きが気になります。 (2016年1月13日 7時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
翔月(プロフ) - ありがとうございます！また読んでいただけたら嬉しいです！ (2016年1月2日 17時) (レス) id: 3900fbb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。雅紀君可愛いですね♪ (2016年1月2日 17時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔月 | 作成日時：2015年9月13日 21時
