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放課後なら話しかけられるだろうか、と思って校内にいるはずの先生を探す。
校舎を歩き回り漸く、
グラウンドを少し眺めていた探し人を見つけた。
俺はその人物に声をかける。
「あ、大野先生！」
「櫻井くん。」
「あ、名前覚えてくださってるんですね！」
「ああ。なんか覚えやすかったし…」
「そうですか？」
そんな覚えやすい名前かな？
むしろ岡田の方がありふりてるから覚えやすいはず。
でも、単純に嬉しい。
俺の名前を覚えてくれてて、
しかも、先生の口から一番初めに
紡ぎだされた名前が俺の名前だったから。
「そういえばどうしたんだ？
急に話しかけて。」
「ああ、純粋に先生と仲良くなりたいなって。
今まで話す機会が無かったし…
話しかけても先生どっか行っちゃうから。」
嘘ではない。
少しも嘘ではない。
仲良くなって、
少しでもあなたのことを知りたい。
知り尽くしたい。
好都合なことに担任からも不自然な行動に見られないし。
ただの俺の自己満足のために
自分の立場を利用してしまうのは
なんだか心が痛いような気もするけれど、
"あなたのこと"となってしまうと
そんなことなんてどうでも良くなってくる。
「ふふ笑」
「ごめん。なんか緊張しちゃってさ笑」
「そうなんですね！
あ、でもこれからは俺に気軽に話しかけてくださいね！
1回話したら緊張しないでしょう？」
「うん、ありがとう。
そうする。」
あなたのその安心しきった顔が
さらに俺を虜にする。
このまま話していたい。
けど、それも虚しく。
腕時計をちらりと見たあなたは
「なあ、もう6時だぞ？」
とその一時の終わりを告げた。
「あ、やべ。
もう岡田のとこの部活終わってんじゃん！怒られる！
さよなら！先生！また明日！」
「さよなら笑」
本当は離れるのは惜しいけど、
この場から離れたくはないのだけど。
岡田を待たせると尻がもぎ取られるんじゃないかってぐらいの痛い目にあうからやめよう…。
後ろ髪引かれる思いもあるけれど俺は教室へ走り向かう。
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優子 - 読みました。続きが気になります。更新するのゆっくり待ってます。 (2016年3月7日 17時) (
レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。これからどうなるか気になります。 (2016年2月7日 19時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。翔君のお話の続きが気になります。 (2016年1月13日 7時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
翔月(プロフ) - ありがとうございます！また読んでいただけたら嬉しいです！ (2016年1月2日 17時) (レス) id: 3900fbb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。雅紀君可愛いですね♪ (2016年1月2日 17時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔月 | 作成日時：2015年9月13日 21時
