降谷さんと短編集。1【安室透 / 降谷零】 (ページ33)

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頼太「ん？どこ行くんだよ初音？」

急に席を立ち上がる初音さんに伴場さんが声をかける。

初音「ネイルサロンよ…ブライダル用のネイルチップをデコしてもらいに… 」

『あぁ、あのネイルサロンですか？』

初音「そうよ！じゃあ2時間位で戻るから、指先にご注目♪」

そう言い残すと、初音さんは雨の中去って行った。

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しばらくすると、初音さんから伴場さんのケータイにメールが届いた。

頼太「電話に出ないから写メでお披露目…30分後に生でご覧あれ… 」

( そっか、あと30分で初音さん、戻ってくるのか…それはいいものの、伴場さん、かなり出来上がってるけど大丈夫かな……？)

見たところかなり酔っ払っていて、先程から色んな人に絡んでいる。

特にさっきのウェイターさんには殴りかかっていたから不安なのだ。

頼太「おう初音か？今どこだ？…ん？サヨナラ？何言ってんだ初音？おい初音！？」

急に電話口で焦る伴場さん。

( え、サヨナラって…どうしたのかな、初音さん…… )

ﾎﾞﾝ

鳴り響く爆音に窓の外へ目を向けると、一台の車が煌々と燃えていた。