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「ほら、新入社員研修のプレゼンでさ。」
相葉くんが楽しそうに私に笑いかける。
その向こう側で智くんが鬼みたいな顔してる。
反対側からは櫻井課長の怖いオーラが流れてくるんだけど、相葉くんその話やめたほうがいいよね...別に何もないんだけど。
「俺とA、研修の時の同じグループだったんだよね。」
「それ誰が決めたんだよ。まさか相葉ちゃんがAを指名したんじゃないよね?」
智くんが笑顔もなく、問いつめるみたいに聞くから相葉くんちょっと驚いてる。
「違うよ。最初から決まってた。決めたのは誰か知らないけど。」
そう答えたら、櫻井課長もちょっと怖い顔して
「人事だな。」
って、思いたる人がいるみたい。
その方、とんだ迷惑。
ごめんなさい。
「Aは昔から隙だらけだし。頭いいのにすっげ天然ボケだし。」
「お兄さん、よくわかります。Aは自分の価値をわかってない。」
「だろ。なんだ櫻井さんはAのことよくわかってんなー。」
「恐れ入ります。でもお兄さん、そこがAの魅力ですから。」
「だよなー。保護欲湧くだろ?(笑)」
何だかわかんないけど2人して盛り上がってるから、その間に
「相葉くん、帰ろう!」
って相葉くんに小声で話しかけたら
「マジっ?A俺の事お持ち帰りしてくれんの?」
って、もうその声が大きいよ、相葉くん。
「A!!」
もう完全にユニゾンしてる。
「ちゃんと説明しなさい!!。」
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作者名:ハルヒ | 作成日時:2020年2月15日 9時