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綺麗な仲居さんがお料理を運んできて
上座に座ってるわけでもないのに
櫻井課長に1番に運んできて
ビールついでるなんてスゴいって思った。
「ね、相葉くん。仲居さんってすごいね！」
って、関心してたら
「Aダメだよ、ちゃんと覚えておいて。これは根回し、ね、ま、わ、し。」
そうだ、そうよね。
私、秘書なのに、何も知らない。
できてない。
自分の未熟さが嫌になる。
やっぱりまだまだ松本課長に教えてもらわなきゃいけない事が沢山ある。
このままじゃいけない。
この部署に、櫻井課長に恥をかかせてしまう。
「A、凹んでる？でも凹んでても何にもならないからね。今はまだ知らない事が多いから教えて貰える時期だから、ね！」
はい、どうぞってグラス渡してくれて
ビール入れてくれた。
相葉くんの優しさって、すごい。
心の中が暖かくなる。
相葉くんにもグラスを渡して
どうぞってビール注いだら
なんだか嬉しくなって、2人してふふって笑った。
岡田先輩の音頭で乾杯して。
相葉くんはすぐに先輩方にお酌しに回って。
私も！って席を立って。
櫻井課長の席に行こうと思ったら
綺麗な仲居さんとにこやかに話しながら
お酌されてた。
そんな姿を見て、大胆にも私は嫉妬している。
恋人でもないんだから
嫉妬するほうがおかしいのに。
しかも仲居さんだよ、お仕事だよ。
課長を好きになってから
自分の事もたくさん知ったような気がする。
私って結構嫉妬深い、とかもね。
橘課長ならこんな時も
平然となんでもないように
笑ってすませてしまえるんだろうな。
ってまた勝手に凹む。
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作者名：ハルヒ
| 作成日時：2019年10月21日 20時
