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かけたくてもかけられない。
なのに、掛かってくることを待ってしまうという
ドM満載のツボに嵌ってしまうというのに。
やだ。
嬉しいの。
「あと、これ名刺。その携帯の番号入ってるからみんなに渡しとけばいいよ。」
「はい。ありがとうございます。」
「うん。プライベート用を聞かれても教えないこと、いいね。」
「はい。でも、どうして課長が？」
「おじさんの保護欲だよ(笑)」
保護欲？何それ？
でもなんだか課長が照れくさそう。
「あー、もういいから席に戻って。」
「はい、ありがとうございました。」
席に戻ろうとした時
小さな声で
「後でLINEする。」
って。
初日からこんなじゃ
私、ここで生きていけるの？
課長には彼女がいる。
それを忘れちゃダメ。
期待しちゃうのもダメなんだから。
私に許されるのは
ただ密かに好きでいることだけ。
それだけなんだから。
相葉くんの席に行って
携帯と名刺見せてたら
部署のみんな集まってきて
あっという間に電話番号登録されまくって。
あっという間にグループができてた。
相葉くんが
「Aのプラベ番号知ってんの、ここじゃ俺だけだね、やった！誰にも言わないからね！」
って、できもしないウィンクした。
櫻井課長も知ってるって
何故かその時言えなかった。
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作者名：ハルヒ
| 作成日時：2019年10月21日 20時
