最愛 1 (S.S) (ページ2)

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「今日から秘書課に配属になった中村Aさん。慣れるまでは二宮主任の下に付いて。」

「えー、俺やだー。」

「やだー、じゃない！先輩なんだから(笑) 中村さん、こいつひねくれ者だけど仕事はできるから。とりあえず3ヶ月くらい付いて仕事覚えて。」

「はい松本課長。二宮主任、よろしくお願いします。」

全力笑顔で挨拶して、頭下げたら
ちょっと目線そらされて

「ん。」

って、ひと言。

あれ？耳が真っ赤。
まさかの、照れてるの？

「俺が担当してるのは、東山専務。中村さんにはとりあえず俺のサポートをしてもらいながら、関連して出てくる他部署との連絡をまずは主にやって貰おうと思ってる。そしたら他部署の人を知れるし仲良くなっときゃイザという時に助かるからさ。秘書なんてそんなに難しい仕事じゃないから。コミュニケーション能力は必要だし磨いて損はないだろ？」

「コミュニケーション能力ですか。」

「得意？」

「どうでしょう？人見知りではないと思います。」

「なら問題ないね。じゃ、早速お願いしちゃおっかなー。」

そう言われて渡されたファイル。

そこの封筒に入れてねってニコっと笑う。

うわっ、可愛い。

耳はもう赤くなくなってる。
気のせいだったのかな。

「これ持って営業2課行って、櫻井ってムダにイケメンな課長に渡してきて。重要書類だから必ず直接手渡しで。はじめてのおつかいだな(笑)」

はじめてのおつかい(笑)

ものすっごく緊張しながらエレベーターにのって、最上階から3階へ。

エレベーターの扉が開いたらそこは秘書課とは全く違って、あちこちで声が響いて賑やかだった。
営業課は活気に満ち溢れていた。

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