Primrose (ページ24)

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２３° ページ24

和｢まぁ、こんだけ本格的なシチュー食べないなんて、翔ちゃん勿体ないよなぁ｣

｢なぁに、急に褒めて。あげないけど私のデザート｣

和｢お前なぁ、人がせっかく褒めてやったのに。｣

最後のお皿を拭き終えた二宮くんがため息をついてキッチン前の机に頬杖ついて言う。

｢……食べて欲しい人に食べて貰えなかったら意味ないじゃない｣

手の泡を水で洗い流しながらポツリと呟いた。

和｢Aさ…反対するわけじゃないけど、翔ちゃんを変えようとするなら、それは無謀だよ。｣

｢…なんで、そんなこと言うの｣

和｢意地悪で言ってんじゃないの。幼馴染の俺らさえ救ってあげられなかったんだから、ポッと出のお前なんかに変えられる訳が無い｣

そんなの、

和｢本当に翔ちゃんが好きなら、そのままの翔ちゃんを好きになってあげてよ｣

そんなの、言われちゃったら何も言えないじゃん

私より泣きそうな表情して言ってるんだもん、意地悪でも嘘でも無いのなんて分かる。

幼馴染の二宮くんが言うなら、そうなのかもしれない。