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正直それを知った途端嫌いになった。
話したことも、顔を合わせたことも無いはずなのに、とにかく嫌いになった。
それから数ヶ月過ぎて、2度目のテストがやってきた。
今回も死ぬ気で勉強して、1位を狙う。
勉強は好きだが、大学のテストにおいては別だ。
苦手科目だってそこにはあるわけで、そういう時は全く楽しくない。
もはや辛い、と思う程だ。
それでも1位を取りたい、その気持ちだけで勉強して勉強して。
結果は1位阿部亮平。
俺は咄嗟に右へ右へと歩き出して、深澤辰哉の名を探した。
だけど、深澤辰哉の名前は124位。
俺から数メートル離れた所に名前があった。
どうして、なんておかしな話だろう。
彼は今回賭けをしなかった。
だから順位が落ちた。
それが例え300人中のテストであろうと、ほぼ平均値の辺りまで落ちた彼はただそれだけのはずだ。
絶句、した。
fk「あはは！みて、124位！」
「ふっか落ちすぎじゃね？今回も賭けするべきだったんじゃん」
fk「やだよーめんどいじゃん。こういうのは単位さえ落とさなきゃいーの！」
「あ、ごめん俺授業あるから行くわ」
fk「はいはい後で」
……こいつが、深澤辰哉？
茶色のふわふわの髪に、シワの入ったTシャツ。
ピアスがいくつも開けられているのか、シルバーアクセサリーがキラキラと日光に反射している。
片手にスマホを持ち、黒いショルダーバッグをかけ直して欠伸をするその様子は、俺と正反対。
こんな奴が、俺を簡単に越したんだ。
沸々と心の中で何かが沸騰し始める。
止められない、そう思った時には遅かった。
深澤辰哉の胸ぐらを掴んで壁に叩きつけていた。
fk「ぇ、え？…え、ちょ、なに？」
引きつったその顔に、少しだけ頭が冷えたのをよく覚えている。
ab「なんで…なんでお前なんかに…！」
fk「は、え…？なに？ほんとに誰？」
そうだ、彼は俺を知らない。
2位は名前すら覚えられない存在だったようだ。
悔しい。
ただひたすらに。
ab「……ごめんなさい、なんでもないです」
無理矢理過ぎたか、そうは思っても何も言葉が出てこなくて、彼へと背中を向けて走り出した。
最悪だ、やってしまった。
なんでもないわけないだろう。
胸ぐら掴まれたんだぞあの人は。
俺は振り返ることも出来ず、ただひたすらに走った。
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花(プロフ) - 主さん» ありがとうございます^^*次はいわふかです、是非ご愛読頂けると嬉しいです！ (2020年8月24日 7時) (
レス) id: 3efdfc6162 (このIDを非表示/違反報告)
主(プロフ) - さくあべ完結おめでとうございます！！ゆり組もいわふかも楽しみにしています(*'▽')更新楽しみにしております、頑張ってください！！ (2020年8月23日 17時) (レス) id: fe76b4d331 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花
| 作成日時：2020年8月5日 6時
