22.その後1 ページ23
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大阪に行くことも多くなった。
一日にいくつもタスクを組んで
窮屈な日も、あったけど、
今日頑張ったら明日は翔に会える
そう思ったら頑張れたし…
父の会社でのバイト(私にとっては研修？)も
翔のシフトの入ってる日は、
それありきでスケジュール組んで、
時間を大切にする能力にも長けてきた。
そのせいもあって、起業へのレールが
着々と引かれていく。
そのために頑張って来たんだけど、
もし、なんらかののっぴきならない事情で
起業が白紙になって、
自分が選んだ道から解放されて
ふんわり就職して
翔の彼女として生きていけたら…
なんてことを夢見る自分も居た。
自分がどうしたいのかわからない
バレエの夢破れて、
気持ち切り替えて生きてきた。
夢破れる前は
そのために生きてきたけれど
バレエのページは、ただの第1章、
ただの彩であって…
第2章からがメインなんだと
自分を納得させてきた。
第1章とは全然違う
もっと濃い色のページにするって決意で
自分を奮い立たせてきたのに…
ここにきて
いきなり第3章に入る自分を想像する
それは淡い色のページで
翔に愛される平凡な自分…
翔さえ居てくれたら何色でも構わないし
きっと至福だ…
第2章のまっただなかで、
ありもしない第3章に萌える…
翔は受け入れてくれるかな？
なんて…
こんなに着々と準備をすすめながら
今更迷うなんて…
今まで私の起業に尽力してくれた
これからも、そのはずのメンバーに、
所詮、お嬢様の本気なんてそんなものだったかと
皆から軽蔑されるのは必至だとしても
それでも翔と生きていきたい気持ちが
溢れる時がしばしばあった。
第3章の発生をなるだけ考えないように
私は3つも年上のお姉ちゃんだし
大阪に行くまで彼女にして貰ってるって現実を
自覚するように、
自分で自分に呼びかけてきた。
でも、好きだった。
翔が好きでたまらなかった…
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作者名：まゆら | 作成日時：2020年1月12日 16時
