ep.5 ページ5
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(藤井side)
優「いつから好きなん？」
神田さんに逃げられた後、それを見ていた優馬と一緒に帰ることにした。
中山優馬は1年から同じクラスで、2年の今も同じクラス。
サッカー部と野球部やからお互い部活が忙しくて中々タイミングが合わんけど、
仲はええで。
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初めて神田さんを見たのは1年の最後。
最終成績が張り出されてる前で俺の隣に偶々居たのが神田さんだった。
隣には神田さんと仲の良い山田さんもおって、A凄いやん的なことを話していた気がする。
神田さんは5位やったけど、他の4位までの人と違って全科目が同じくらいの出来で5位やねん。
それってめっちゃ凄くない？
成績の横にあったレーダーチャートが綺麗な5角形を描いていて、俺はその五角形に惚れたんよ。
優「なんやそれ。ほんまにそれで惚れたんか？」
藤「勿論それだけやないで。
でも、それがきっかけやねん。」
はじめはオールマイティになんでもこなせて、他の女子みたいに下品な話したり、下品に制服着崩したりしないから、かっこいい人やな〜と思ってた。
でも、2年になってすぐの朝一の学年集会で遅刻常習犯の俺よりも遅く来て、ばれないように後ろに並んで必死に手鏡で寝癖直してるのを見て
案外可愛らしい人なのかも。って気づいてん。
優「へえ〜それは意外やわ」
藤「せやろ？しかもそれだけちゃうで」
授業中は上履き脱ぎがちとか、黒板消すのめちゃくちゃ丁寧やけど上の方まで届いてないとか、結構階段でこけそうになって「あっぶな...」って言ってたりとか...
藤「あんなしっかりしてそうやのにさ」
優「流星は何？神田さんのストーカーなん？」
藤「ちゃうちゃう。意識し出したら目に入るねん」
そうしてるうちに「好き」が募って現代文の時間にルーズリーフにラブレター書いてん。
優「もうツッコミどころが多すぎて何も言えへんねんけど...
それで、これから流星はどうするつもりなん？」
藤「んー、付き合ってくれるまでアピールするかな」
優「あ...そうなんや...間違っても道を踏み外すなよ...」
なんか優馬ははドン引きしてたけど俺は案外時間は掛からない気がするんよね。
特に理由はないけど。
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作者名：あんまん
| 作成日時：2019年10月22日 10時
