ep.2 ページ2
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ちょ「Aは?なんかないん?」
『なんかってなによ』
ちょ「2年になって1ヶ月経った訳やんか。クラスにいい人おらんの?」
『おらんよ。私怖がられてるもん』
1年の最後に発表された最終成績で上位50人が特進クラスになるんやけど、そこで私が5位やったせいで特進の男子からは近寄りがたい存在やと思われてるらしい。
ちょ「そんなんやったらあっという間に受験生になるで?
来年は恋愛なんか出来ひんねやから、彼氏作るなら今やで」
『それ特大ブーメランや』
はぁ、っとお互いため息をつく。
私もちょこも好きな人は出来ても発展はしない。
彼氏なんて出来たことない。
人生そう上手くいかへんねん。
ちょ「じゃあまた放課後な。午後も頑張ろね」
そう言ってちょこは9組へ、私は1組へ向かった。
今日もあと2こ授業受けたら下校か。
ほんま一日ってあっという間やわ。
教室に戻って次の授業の準備をしようと鞄を開くと中に3つ折りの紙が。
『なんやこれ。誰やーゴミ入れたん』
「あ、それ藤井が...」
『藤井?藤井ってサッカー部の藤井くん?』
あのイケメンの。
背が高くてシュッとしとる藤井くん。
「お、おう。入れておけ言うから入れてん。中身は知らんけど」
隣の席の佐藤君は確かサッカー部やったはず。
だから知り合いなんか。
『そうなんや。ありがとう。なんやろ』
紙を開くと案外綺麗な字で
”どうも、藤井流星です。好きです。”
と書かれていた。
へえ〜好きなんや。
『は?』
え、待って好きってなんや!
何が好きなんや!
私が好きなんか?
関わった事なんて一回もないで?
嘘やろ?
何かの罰ゲームか?
動揺を隠せず、固まっていると
「なんやったん?」
と佐藤君がのぞき込もうとするから慌てて隠して
『へっ!?いや、なんか....罰ゲームやと思う。しょうも無い内容やったわ』
はは、と乾いた笑いを佐藤君にすると、
ま、あいつアホやからな
と言われた。
なんなんや藤井流星...。
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作者名:あんまん | 作成日時:2019年10月22日 10時