Story 24 ページ26
あたしは5人に「海外留学します」とL○NEを送る。
するとすぐにグループ通話がかかって来た。
すでに通話には零兄以外の4人が参加していた。
「……もしもし?」
《Aちゃぁぁぁぁぁん!海外ってどこなんだよぉぉぉぉぉ!》
「研二兄うるさ……。アメリカ行くんだよ、先生達にも勧められてたし」
《先生?》
陽彩兄がきょとんとして問うて来る。
「うん。ハイスクール行けって。日本の学校にはもったいないからってさ」
《どんだけ頭いいんだよお前……》
「知らなーい」
陣平兄に呆れたような声をかけられたが、あたしはしれっとはぐらかした。
《まぁ、アメリカなら電話はできんだろ。頑張れよA》
「航兄ありがと」
あたしは報告も終わったことだし、と電話を切った。
「……アメリカかぁ」
アメリカはいいんだよ。いいんだけど。
赤井さんとかベルモットとかいそうじゃん?
ああ……。あたしが赤井さんと関わった時の零兄の顔が眼に浮かぶ。
あたしはこれからの苦労を思い、大〜きくため息をついた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
次の日。あたしは英語力のテストを受けた。
[素晴らしい!これならどこに出しても恥ずかしくないよ!]
採点したALTがそう言った。あたしは苦笑いを返す。
[ありがとうございます]
[こちらこそだよ。もちろん、イギリスに留学するんだろう?]
[いいえ?アメリカのハイスクールに招待を受けてますので]
[Oh my god!イギリスに来る気はないかい?]
[気が向いたら旅行にでも行きたいですね]
[HAHAHA、全く君には敵わないよ!]
そんな会話を交わした後、あたしは校門へ向かう。部活をやっていた子達ももうほとんど帰っているだろう。
あたしが歩いていると、門のそばに人影が見えた。
それは──
「よぉ、A」
「……新一」
「遅ぇじゃねーか。テスト時間かかったのか?」
「うん、まぁね。あとALTと話してたから」
「英語でか?」
「もちろん」
「……初めてお前を尊敬した」
「あんただって話せるでしょ」
「まぁな。でも留学までは行かねーよ」
「……そう?」
あたしは小首を傾げた。
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おーにし(プロフ) - 零大好き(*´ー`*)さん» ありがとうございます!降谷さんをカッコよく書けるよう精進してまいります(^^) (2018年4月21日 19時) (レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
零大好き(*´ー`*) - めっちゃ面白いです。降谷零が好きなのでいいですね! (2018年4月20日 21時) (レス) id: 99bad809e9 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» いえいえ、こちらこそすいません。m(_ _)m (2017年10月5日 8時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 零音さん» そうなんですよ。ご心配おかけしてすいませんでした (2017年10月5日 6時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» はい、そうです。結構似ていたので、偶然似てしまっていたんですね。 (2017年10月5日 1時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おーにし x他1人 | 作成日時:2017年5月14日 0時