Story 15 ページ17
11月7日。
「……」
あたしは仮病で昼前に早退し、交通機関を駆使して杯戸ショッピングモールに向かった。
原作だと確か……いつだったっけ!?
ヤバイヤバイヤバイ。
覚えてないわ！どうしよう……。
確か観覧車に爆弾が仕掛けられてたはず。あたしはとりあえず72番のゴンドラを探した。
「72番……72……。あった！」
あたしは猛ダッシュで72番のゴンドラに駆け寄った。
「!? A!?」
「Aちゃん!?」
「！陣平兄、研二兄！」
あたしは2人を見てぎょっと驚く。
ちょうど72番のゴンドラが降りて来ており、それに陣平兄が乗り込もうとしていた。
「どいて！」
「おわっ！おいA！お前何して……」
「爆弾が仕掛けられてるんでしょ!? 陣平兄がわざわざ死にに行くことない！」
あたしは陣平兄を無理やり突き飛ばしてゴンドラに乗り込んだ。
「……だいじょぶ、ちゃんと戻って来るから！」
そう言って笑い、あたしはゴンドラの扉を閉めようとした。が──
ガコン。
「……えっ!?」
「おー、何とか間に合ったか……」
「じ、陣平兄……何で……？」
あたしは唖然として言った。
陣平兄が乗り込んで来たら危ないと思って止めたのに。
「あ？前にも言ったろ、俺達みてーな爆弾のプロがそう易々と犯人逃して堪るかってんだ」
「だからって……！」
「それに、俺はお前に守られるだけはゴメンだしな」
「〜〜ッ！」
あたしは陣平兄の胸板をドンっと拳で叩いた。
陣平兄はフッと笑い、爆弾の解体に取り掛かった。
それはあたし達のゴンドラが頂上を少し過ぎた時だった。
ガコン、と音がして観覧車が止まったのだ。
「……水銀レバーのスイッチ、入っちゃった？」
「お前……何で分かるんだ？」
「……ここから無事に出れたら話すよ」
陣平兄はそうか、と頷いてまた爆弾を解体し始めた。
そこへある刑事さんからの電話がかかって来る。相手は分かっている、佐藤刑事だ。
《もしもし松田君？松田君!? 大丈夫？》
「ああ……。だが今の振動で妙なスイッチが入っちまったぜ……」
やはり水銀レバーのスイッチは入ったらしい。となれば、次に来るのは恐らく──
「……『勇敢なる警察官よ
君の勇気を称えて褒美を与えよう
もう1つのもっと大きな花火の在り処のヒント
表示するのは爆発3秒前
健闘を祈る』」
たった今、液晶パネルに表示された文字だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 929人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おーにし(プロフ) - 零大好き(*´ー｀*)さん» ありがとうございます！降谷さんをカッコよく書けるよう精進してまいります(^^) (2018年4月21日 19時) (
レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
零大好き(*´ー｀*) - めっちゃ面白いです。降谷零が好きなのでいいですね！ (2018年4月20日 21時) (レス) id: 99bad809e9 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» いえいえ、こちらこそすいません。m(_ _)m (2017年10月5日 8時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 零音さん» そうなんですよ。ご心配おかけしてすいませんでした (2017年10月5日 6時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» はい、そうです。結構似ていたので、偶然似てしまっていたんですね。 (2017年10月5日 1時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おーにし x他1人 | 作成日時：2017年5月14日 0時
