ただ愛して欲しかった

14【大切】 ページ14

光さんは私の手を取って立ち上がった。




「今から…逃げよう。」

「え…？」


「俺と一緒にイナズマジャパンに来て、オリオンの手から逃れよう…！」





突然、そんなことを言い出す彼。

オリオン財団である私を助けた、元オリオン財団所属の光さん。
もしそんなことをしてしまえば今度こそ光さんは選手生命愚か、命まで断たれるかもしれない。



それだけは絶対に嫌だ。

私は、彼を傷つけたくない。


彼は充の弟であり、才能を持つ者。愛されるべき存在。
ここで私を助けて利益がないことは目に見えている。





「…ごめんなさい。」


「そんな…」



「ここで光さんが私を助けても誰にも利益はないんです。」

「利益とかそういう話じゃない！！俺は、助けたいから助けるんだ！」






そんな真っ直ぐな心を持ったあなたに出会えて良かった。
心からそう思うよ。





「…っだったら！俺が勝手に連れ去った、それを事実にする。」


「えっ…！！？」






光さんは私を正面から抱きあげて走り出した。

私を抱えてでもとても速く走る彼に、やはり才能という差が強く背中にのしかかった。



でも、ほんの少しだけ、ほんの少しだけだけど





「(まるでお姫様のようね)」




連れ出してくれた彼に、正直私は心臓を高鳴らせていた。




でも、夢はいつか覚めてしまうことを私は誰よりも知っていた筈なのに、


・


・


・


「っあっ…！！？」


「いっ…！」





全身に電流が走る。
それが光さんにも伝わったのか、二人して地面に座り込んだ。



自惚れていた私をどうか殺してください。

15【夢】→←13【味方】

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す