70話 ページ20
目を覚ますとどうやら自分の家に丁寧に寝かされているようで
テーブルの上には太宰さんの置き手紙が置いてあった
貴女「……勝手に入ってゴメンネ か…あの人の鍵を開けるスキルは恐ろしいな
……お礼言えるんだね(失礼)」
置き手紙を机に戻しとりあえずお風呂に入る
両親が居ないのがこの頃は「普通」になっていたがいざ目の前の遺体を見ると今までの「普通」がなんだったのか分からずいつもよりどこに居ても落ち着かない
お風呂から上がり烏間先生に両親の遺体のあり場所を聞いて納棺する用品を持ちそこに足を進める
貴女「黒岩です
ここに香骨夫妻(Aの親)の遺体があると聞いて来ました」
1人の女性に場所を案内されて部屋に入る
いつかのドラマで見たような遺体の並びだ
貴女「……」
ゆっくりと顔に乗せられていたハンカチを取る
あの時は気が動転していたし、じっくり見ることも出来なかったが、今みると切り傷や打撲痕が痛々しいほど残っている
1人、という事もあるのか話すことは一切なく2人の納棺を終わらせる
火葬は後日連絡すると伝えられ建物から出る
私の心とは真反対の空は快晴
いや、「何も無い」という所は一緒か……
行く宛てもなく何も考えずに歩いていると学校近くの崖に来ていた
崖ギリギリに立っている木には好奇心で登り降りれなくなったのか猫が震えながら木につかまっている
貴女「……」
猫のところまで登り優しく抱き上げる
貴女「……私は生きる意味を無くしてしまった
羊飼いを殺すために長い間生きて、ようやく終わった
その後は私を育ててくれた両親に恩返しをしようと思っていたけど…コレももう出来ない
今の私は何を目標に生きればいいのかな?」
私の腕の中で落ち着いたのか猫は小さく鳴いて私の胸元に擦り寄ってくる
貴女「…君にも親が居るんでしょ?
いつまでもここに居ては心配されてしまうよ」
戻ろうと立ち上がった瞬間、強い風が吹き足元が救われてしまった
貴女「あ」
猫を崖の方に投げる事しか考えておらず私は崖下へ落ちていく
貴女(まさか、自分が自 殺のような死に方をするなんて思っていなかったな)
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麻理(プロフ) - 何時も面白くて更新が待ち遠しいです。1つ間違いが御座いましたので忠告させて頂くます。ヒョードルではなくフョードルですよ。 (2019年10月1日 13時) (レス) id: 41040ea4ef (このIDを非表示/違反報告)
玲奈(プロフ) - かなり遅くなりましたが、続編おめでとうございます!これからも頑張って下さい! (2019年9月16日 21時) (レス) id: 4a698e5aae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水菜目 | 作成日時:2019年9月16日 18時